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トップリーグ新人賞候補でベスト15を作ってみた。【ラグビー雑記帳】

向風見也ラグビーライター
決定的なトライを量産の髙橋(写真:西村尚己/アフロスポーツ)

 今季の国内ラグビートップリーグでは、新人賞の候補者が従来よりも広い。

 開幕からプレーが可能だった2020年度入部組に加え、シーズン中の4月1日以降から参戦の2021年組、昨季新人だった2019年度組も選考対象となる。

 2019年度まで「夏~冬」だったシーズン構成が2020年度から「冬~春」に変わり、2020年1月からのシーズンが2月下旬までで不成立となったためだ。

 それゆえ今季限りで発展的解消を遂げるトップリーグにあって、今度のルーキーの活躍ぶりはかねてより注目された。

 本稿では、新人賞の受賞対象者によるベストフィフティーンを独断で編成。5月8日以降のプレーオフ8強争いに出場するチームの選手には「★」をつけた。

<新人賞候補ベストフィフティーン>

1、齊藤剣(NTTコム)…2019年度入部。明治大学出身。苦しむチームにあってスクラムで存在感を発揮した。

2、武井日向(リコー)…2020年度入部。元明治大学主将。3年時は大学日本一に輝く。身長171センチと小柄もロータックル、ジャッカルと地上戦で強さを発揮。勤勉さという美徳を示した。

3、淺岡俊亮(トヨタ自動車★)…2019年度入部。帝京大学出身。身長186センチ、体重121キロと堂々たる体躯で日本代表候補入り。

4、秋山大地(トヨタ自動車★)…2019年度入部。元帝京大学主将。192センチの長身ながら強烈なロータックルを連発。

5、山極大貴(NEC)…2019年度入部。専修大学出身。198センチの長身で運動量とタックル。

6、ヴィリアミ・アフ・カイポウリ(ホンダ)…2020年度入部。九州学生リーグの日本文理大学では無名の存在も、チームの正ナンバーエイトとして力と速さをアピール。

7、ブロディ・マクカラン(神戸製鋼★)…2019年度入部。元帝京大学副将。手先が器用で泥臭く働く。

8、テビタ・タタフ(サントリー★)…2019年度入部。東海大学出身。パワフルな突進とジャッカルで魅して2021年日本代表候補入り。2016年以来のテストマッチ復帰へ前進する。

9、齋藤直人(サントリー★)…2020年度入部。早稲田大学主将として大学日本一を経験し、チーム合流前はサンウルブズで活動。接点へ駆け込みさばくパスの速さと精度は秀逸。防御でも存在感。

10、岸岡智樹(クボタ★)2020年度入部。早稲田大学4年時に大学日本一。オーストラリア代表のバーナード・フォーリーと定位置を争いながら視野の広さをアピール。

11、山﨑洋之(クボタ★)…2020年度入部。明治大学時代からお馴染みだった大きな声での指示は健在。タッチライン際で圧力を受けても落ち着いてステップを踏み中央方向斜め前へ進む。

12、アタアタ・モエアキオラ(神戸製鋼★)…2019年度入部。元東海大学主将。ワールドカップ日本大会日本代表の万能戦士は、持ち前の突破に加えパス、キックでも魅した。

13、メイン平(リコー)…2020年度入部。ノースハーバーマリスト出身。ニュージーランド帰りの万能バックス。持ち前のフットワークに加えて多彩なプレー選択、守りから攻めに転じる瞬間の鋭い駆け上がりでも魅する。

14、髙橋汰地(トヨタ自動車★)…2019年入部。明治大学出身。空中戦の強さと勝負を決めるトライでレギュラーに定着。

15、金秀隆(クボタ★)…2020年度入部でリーグ戦7試合出場。関東大学リーグ戦2部の朝鮮大学から加わるや最後尾を任される。身長186センチ、体重90キロのサイズとフットワークの多彩さが魅力。

<その他有力選手>

1 安豪昌(キヤノン★)…2020年度入部。明治大学出身。チーム有数の運動量を活かして防御網の穴を素早く埋める。

2 島根一磨(パナソニック★)…2019年度入部。元天理大学主将。躊躇なきコンタクトの強さは上位カテゴリーでも通じた。

3 山本剣士(クボタ★)…2020年度入部。大阪体育大学出身。身長186センチの大型プロップ。頑健さを長所にレギュラー掴んだ。

4、5 辻雄康(サントリー★)…2019年度入部。慶応義塾大学出身。何度でも起き上がってタフな突進重ねる。

4、5、6、7、8 下川甲嗣(サントリー★)…2021年度入部。前早稲田大学副将。公式戦初陣のファーストタッチで初トライ。相手をずらして前に出る技術。

6、7、8 ファウルア・マキシ(クボタ★)…2019年度入部。天理大学出身。文句なしの突破力。防御でも献身。

9 藤井達哉(宗像サニックス)…2019年度入部。ジョンマグラシャンカレッジ出身。ニュージーランドから帰国して2シーズン目。圧力を受けても前がかりの姿勢。強気。

10、12 李承信(神戸製鋼★)…2020年度入部。帝京大学を中退して入部。突破力のある司令塔候補。

11、13、14 中野将伍(サントリー★)…2020年入部。早稲田大学出身で元サンウルブズ。フィジカリティの強さは折り紙付き。2021年日本代表候補。

11、14 竹山晃暉(パナソニック★)…2019年入部。元帝京大学副将。防御の死角へ駆け込み球をもらう技術、相手に触られないコース取りが秀逸。

 新人賞はシーズン終了後のリーグ表彰式で発表される。

ラグビーライター

1982年、富山県生まれ。成城大学文芸学部芸術学科卒。2006年に独立し、おもにラグビーのリポートやコラムを「ラグビーマガジン」「ラグビーリパブリック」「FRIDAY DIGITAL」などに寄稿。ラグビー技術本の構成やトークイベントの企画・司会もおこなう。著書に『ジャパンのために 日本ラグビー9人の肖像』(論創社)『サンウルブズの挑戦 スーパーラグビー――闘う狼たちの記録』(双葉社)。共著に『ラグビー・エクスプレス イングランド経由日本行き』(双葉社)など。

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