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9本塁打のトラウトとオズーナは、月間最多記録まであと何本!?

宇根夏樹ベースボール・ライター
マイク・トラウト(ロサンゼルス・エンジェルス)Apr 23, 2024(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 4月23日を終え、マーセル・オズーナ(アトランタ・ブレーブス)とマイク・トラウト(ロサンゼルス・エンジェルス)は、各リーグの本塁打ランキングでトップに立っている。ともに9本のホームランを打っていて、リーグ2位タイの2人と2本差という点も共通する。

 ブレーブスもエンジェルスも、今月が終わるまでに、あと6試合を行う。オズーナとトラウトは、その6試合で5本のホームランを打つと、3・4月の最多記録に並ぶ。

 5月、6月、7月、8月と違い、3月と4月、9月と10月は、2ヵ月のトータルを月間記録と看做すことが多い。3月と10月はレギュラーシーズンの試合数が少なく、皆無のこともある。

 3・4月に14本塁打は、4人が記録している。2006年のアルバート・プーホルスと2007年のアレックス・ロドリゲスに、2019年のコディ・ベリンジャー(当時ロサンゼルス・ドジャース/現シカゴ・カブス)とクリスチャン・イェリッチ(ミルウォーキー・ブルワーズ)がそうだ。

 最初の2人は、3月の試合がなく、4月に入ってから開幕を迎え、最初の1ヵ月に14本のホームランを打った。5年前の2人は、どちらも、4本塁打(3月28日~31日)+10本塁打(4月)=14本塁打だ。それぞれの出場は、25試合、23試合、31試合、29試合。ベリンジャーは、ドジャースの32試合中1試合に欠場した。

 4人のシーズン本塁打は、プーホルスが49本、ロドリゲスが54本、ベリンジャーとイェリッチは47本と44本。彼らのうち、50本塁打未満の3人はこのシーズンに本塁打王を獲得していないが、ロドリゲスとベリンジャーはMVPを受賞し、プーホルスとイェリッチはMVP投票で2位にランクインした。イェリッチは、ベリンジャーと45ポイント差の2位だ。

 今シーズン、オズーナとトラウトは、3月にホームランを1本ずつ打っている。

 オズーナは2020年に本塁打王を獲得したが、トラウトは本塁打王のタイトルを手にしたことがない。一方、トラウトのMVPは3度を数える。2014年、2016年、2019年に受賞した。MVP投票におけるオズーナの最高位は、2020年のナ・リーグ6位だ。

 ちなみに、3月と4月を合計せず、3月に限ると、最多は4本塁打。5人が記録している。5年前は、ベリンジャーとイェリッチに加え、ポール・ゴールドシュミット(セントルイス・カーディナルス)とイニシャルKのクリス・デービスも、4月を迎える前に4本のホームランを打った。5人目は、今シーズンのムーキー・ベッツ(ドジャース)だ。ベッツは、現時点でシーズン6本塁打。チームメイトの大谷翔平らとともに、ナ・リーグ4位タイに位置している。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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