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【長野市】「一人も取り残さない」教育を。「豊野高等専修学校」は、自由度の高いカリキュラムが魅力!

akiko歩くの大好きライター(長野市)

高等専修学校」という学校種を聞いたことはありますか? 中学校を卒業した後は高等学校に進学する方が圧倒的に多いと思いますが、高等専修学校は、中学卒業後の進路として、学校教育法にも定められています。

ご縁があって、長野市内の学校法人豊野学園「豊野高等専修学校」にお邪魔することができたので、少しだけご紹介したいと思います! 長野県産材をふんだんに使った、すてきな木造校舎。

出迎えてくださったのは、同校専門課程副校長の山岸さんです。

同校は、高等課程3年間+専門課程2年間の計5年間。高等課程を終えた後、専門課程に進む生徒は来年度は2割ほど、1~2割が就職、その他の生徒は別の学校に進学、一部の子は福祉サービスを利用するそう。

不登校傾向の子、集団への適応が難しい子など、全日制高等学校の40人のクラスでの学びが難しい子たちに支持されていて、定員55人程度のところ、昨年度は定員オーバー、今年度も定員ちょうどくらいの入学者を迎えたそうです。

不登校の児童生徒の定義は、文部科学省の調査では「何らかの 心理的、情緒的、身体的あるいは社会的要因・背景により、 登校しないあるいはしたくともできない状況にあるために年間 30日以上欠席した者のうち、病気や経済的な理由による者を除いたもの」とされています。

同校に入学してくる生徒では不登校経験者が多くいますが、そのうちの大半の生徒は通学を継続できているそうです。「全国や県内でも、コロナ前から不登校児は増えている傾向にあります」と山岸さん。

豊野高等専修学校の特徴 その1

自由度の高いカリキュラム制度

各教科の授業以外に、週3日の午後は「生活服飾」「生活情報」「生活美術」「生活介護」の4コースで、自分の興味関心に合わせた学びができるようになっています。「生活服飾」では、洋裁、和裁の技術を学び、和裁コースの生徒は、なんと卒業式に着る袴も自分で縫うそうです!

豊野高等専修学校の特徴 その2

少人数制

高等学校は一般的に1クラス40人ほどの生徒で、ぎゅうぎゅう詰めといっていい状態で、授業参観でも親が教室に入るのは不可能…というくらいの密度ですが、同校は1年生の時は4クラスで1クラスにつき15~16人程度、2年生は3クラスで1クラスにつき20人程度と、ゆったりとした少人数制です。

学校に通って学びたくても、人数の多い環境がつらい生徒は、それだけで心が参ってしまい、挫折してしまいます。じっくり、ゆっくり、学校に慣れてもらいながら、落ち着いた学びの環境を用意することで、「一人も取り残さない」教育を実現しています。

豊野高等専修学校の特徴 その3

技能連携制度

高等専修学校を卒業して得られるのは「高等専修学校卒業資格」であり、「高等学校卒業資格」ではありません。しかし、広域通信制高校の「さくら国際高等学校」との「技能連携制度」を活用することで、高等学校卒業資格の同時取得が可能。また、同校は「大学入学資格付与指定校」なので、大学進学の選択も可能です。

ちょっとしたことがきっかけになって不登校になった時、本人にも戻るきっかけがわからなかったりします。豊野高等専修学校は、専門課程も含めれば5年間かけて、この先の人生をじっくりと考える時間を得られます。

高等学校への進学に不安を感じるお子さんは、高等専修学校という選択肢があることをぜひ知ってもらえたらと思います! 学校見学は随時できるそうなので、興味のある方はご連絡を。

【学校情報】
学校法人豊野学園 豊野高等専修学校
所在地:長野市豊野町豊野1344
Tel:026-257-2127
*記事の内容は取材当時のものです。

歩くの大好きライター(長野市)

長野市在住。甘いもの、古いもの、エコなもの、変わったもの、とにかく面白いものが大好きです。長野市の魅力を発信していきます!

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