イチローをロースターから外す以外にマリナーズの選択肢はあるのか
シアトル・マリナーズがイチローと契約したのは、3月2日にベン・ギャメルが右脇腹を痛めたことが引き金だった。そのギャメルが、まもなく戻ってくる。
4月17日の午後、シアトル・タイムズのライアン・ディビッシュは「ギャメルは今晩レイニアーズでプレーする。復帰は明日になりそう」とツイートした。この日を含め、ギャメルはマリナーズ傘下のAAA、タコマ・レイニアーズで10試合に出場し、打率.286、出塁率.409、0本塁打、2二塁打を記録した。
ギャメルの復帰に伴い、マリナーズは代わりに誰かをロースターから外す必要がある。
DHを含むレギュラー野手9人、控え捕手1人(現在は捕手2人の併用)、先発投手5人に、救援投手を8人とすると、25人ロースターの残る枠は2つだ。
イチロー、ギレルモ・ヘレディア、アンドルー・ローマインのうち、2人は外野手なので、内野手のローマインは外せない。ローマインはスイッチ・ヒッターで外野も守り、「1試合に9ポジションを守った選手がマリナーズへ移籍」で紹介したように、昨シーズンは投手と捕手も務めた。
2人の外野手を比べると、ヘレディアは右打者、イチローはギャメルと同じ左打者だ。外野手4人(レギュラー3人と控え1人)の構成としても、4人目がヘレディアなら右打者と左打者が2人ずつだが、イチローの場合は、右打者1人、左打者3人となる。また、ここまでの打撃成績も、サンプル数はわずかとはいえ、ヘレディアがイチローを凌ぐ。ヘレディアの打率.250と出塁率.345に対し、イチローは打率も出塁率も.219だ。ヘレディアは6安打中、本塁打が2本、二塁打が1本。イチローの7安打に長打はない。
ギャメルと入れ替わりに控え野手を外すのではなく、救援投手を1人減らす手もある。ただ、マリナーズは4月13日から29日まで続く17連戦の5試合目を終えたところだ。