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3パターンのスタメンを用意するシクサーズが2位に浮上

林壮一ノンフィクション作家/ジェイ・ビー・シー(株)広報部所属
大黒柱のセンター、ジョエル・エンビード(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 現地時間1月15日にロスアンジェルス・レイカーズを1点差(113-112)で振り切ったフィラデルフィア・セブンティシクサーズが、東地区2位に順位を上げた。強いシクサーズが戻ってきた感がある。

 ドック・リバース監督は、レイカーズに勝利した後、「ウチのスターティング・ファイブは、3種類の組み合わせがある」と語った。リバースの言葉は層の厚さを示しており、波に乗ればシクサーズが台風の目になりうると感じさせた。

ドック・リバース監督
ドック・リバース監督写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ

 今季の開幕戦はタイリース・マクシー、ジェームズ・ハーデン、トバイアス・ハリス、P.J.タッカー、ジョエル・エンビードをスタメンとしたが、15日のレイカーズ戦ではマクシーをベンチスタートとし、SGとしてデアンソニー・メルトンをTipOffから投入した。

マクシー
マクシー写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ

 シクサーズは、レイカーズを1点差で下した前日も1点差でユタ・ジャズから白星を挙げており、17日のロスアンジェルス・クリッパーズ戦、19日のポートランド・トレイルブレイザーズ戦、21日のサクラメント・キングズ戦、ホームに戻っても25日のブルックリン・ネッツ戦、28日のデンバー・ナゲッツ戦をモノにして、現在7連勝中だ。

メルトン
メルトン写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ

 リバースは振り返った。

 「レイカーズとのゲーム時に、3つの異なるラインナップがあることをチームに伝えた。マッチアップを考え、変化する」

 メルトンとマクシーは状況によって、どちらかがスタメン、どちらかがベンチスタートとなる。

 リバースは明言を避けたが、3つ目の選択肢はマティス・サイブルをFWのスタメンとして起用する策か。

サイブル
サイブル写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ

 リバースは、チーム全員が個々の才能を最大発揮できる集団を目指している。

 「成熟が鍵だ。スターティングの顔ぶれを変えながらも、チームとして成熟できれば、私たちは良い結果を残せるだろう。このメンバーなら、十分やっていけるさ。しかし、うまく機能しないと判断したら、ラインナップを元の形に戻すかもしれない」

チームの2台巨頭
チームの2台巨頭写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ

 ジョエル・エンビードとジェームズ・ハーデンに関しては、ケガに見舞われたケースと休息を要する日以外はスタメンでコートに入るだろう。が、シクサーズが好調なのは、いつでも監督の要請に応えてみせると、メンバーの一人一人が虎視眈々とチャンスを狙っている点であるように見える。

 現地時間の30日には、ホームにオーランド・マジックを迎える。シクサーズは、さらに加速するか。

ノンフィクション作家/ジェイ・ビー・シー(株)広報部所属

1969年生まれ。ジュニアライト級でボクシングのプロテストに合格するも、左肘のケガで挫折。週刊誌記者を経て、ノンフィクションライターに。1996年に渡米し、アメリカの公立高校で教壇に立つなど教育者としても活動。2014年、東京大学大学院情報学環教育部修了。著書に『マイノリティーの拳』『アメリカ下層教育現場』『アメリカ問題児再生教室』(全て光文社電子書籍)『神様のリング』『世の中への扉 進め! サムライブルー』、『ほめて伸ばすコーチング』(全て講談社)などがある。

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