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46歳の投手と33歳の投手がメジャーリーグ復帰に意欲。通算327セーブと通算115セーブ

宇根夏樹ベースボール・ライター
フェルナンド・ロドニー Aug 8, 2017(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 今から7年前の2017年に、フェルナンド・ロドニーケン・ジャイルズは、どちらも30セーブ以上を挙げた。その前後を含め、ロドニーの通算セーブは327、ジャイルズは115を数える。それぞれの歴代順位は、18位と137位タイだ。2人とも、まだ引退はしていない。

 ただ、ロドニーがメジャーリーグで投げたのは、5年前の2019年が最後だ。現在の年齢は46歳。3月に47歳の誕生日を迎える。ジャイルズは33歳ながら、2020年以降のメジャーリーグ登板は9試合。2020年の4試合と、2022年の5試合しかない。昨年は、6月にロサンゼルス・ドジャースとマイナーリーグ契約を交わし、ルーキーリーグで2登板後、AAAの19登板で防御率9.50を記録した。

 それでも、彼らは、メジャーリーグに復帰したいと考えているようだ。ロドニーについては、1月18日にジ・アスレティックのサム・ブラムが報じた。ロドニーは、過去3シーズンをメキシカン・リーグで過ごし、ドミニカン・ウィンター・リーグでも登板している。また、ニューヨーク・ポストのジョン・ヘイマンらによると、ジャイルズは、1月26日にブルペンで投げ、興味を示している球団の関係者に投球を披露する予定だという。

 ロドニーは、メジャーリーグで再び弓を引くポーズ――上の写真がそう――をすることはなく、マウンドにも上がらないかもしれない。けれども、投げ続けていれば、チャンスは皆無ではない。ブラムの記事のなかで、ロドニーは「そうならない可能性は99%。何が起きるか決まっているわけじゃない」と語っている。こちらは先発投手だが、ジェイミー・モイヤーは、2012年に49歳で10試合に登板した。その前年は、どの球団にも在籍していなかった。

 一方、ジャイルズは、メジャーリーグ契約ではなく、マイナーリーグ契約であれば、得られるのではないだろうか。かつてのような、100マイルを超える4シームは投げられなくても――スタットキャストによると、2022年の最速は96.2マイル――スライダーが決まれば、打者を抑えることはできそうな気がする。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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