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高速バスで男から「わいせつ」被害 恐怖で声が出せないときの通報手段は? #専門家のまとめ

前田恒彦元特捜部主任検事
(写真:イメージマート)

名古屋に向かう高速バスの車内で20代の女性にわいせつな行為をしたとして、53歳の男が逮捕されました。女性の110番通報を受け、警察官が休憩場所のサービスエリアで待ち構えていたものです。では、恐怖で声が出せなかった女性はどうやって密かに通報できたのでしょうか。参考となる記事をまとめました。

男は前の席に座っていた女性にわいせつな行為をしたとして「不同意わいせつ」の容疑で現行犯逮捕

女性は音声を使わずに文字や画像で通報できるスマホのアプリを使って110番通報

警察は聴覚や言語に障害のある人のほか、音声による通報が困難な人に向け、文字で事件や事故を通報できる「110番アプリ」を公開中

アプリをダウンロードして登録しておくと、チャットで警察に通報できる上、GPSの位置情報を通知し、写真も撮影、送付できる

高速バスのほか、電車でも乗客が少なく閑散としている路線や時間帯を狙い、窓側の席に1人で座っている女性客の隣りで逃げ道を塞ぎ、新聞やコートなどで手もとを隠しながら身体を触る事件が起きています。高速バスや電車では通路側に座り、いつでも逃げられる態勢にしておくほか、恐怖で声を上げられないような場合には「110番アプリ」を使い、直ちに警察に通報するとよいでしょう。(了)

元特捜部主任検事

1996年の検事任官後、約15年間の現職中、大阪・東京地検特捜部に合計約9年間在籍。ハンナン事件や福島県知事事件、朝鮮総聯ビル詐欺事件、防衛汚職事件、陸山会事件などで主要な被疑者の取調べを担当したほか、西村眞悟弁護士法違反事件、NOVA積立金横領事件、小室哲哉詐欺事件、厚労省虚偽証明書事件などで主任検事を務める。刑事司法に関する解説や主張を独自の視点で発信中。

元特捜部主任検事の被疑者ノート

税込1,100円/月初月無料投稿頻度:月3回程度(不定期)

15年間の現職中、特捜部に所属すること9年。重要供述を引き出す「割り屋」として数々の著名事件で関係者の取調べを担当し、捜査を取りまとめる主任検事を務めた。のみならず、逆に自ら取調べを受け、訴追され、服役し、証人として証言するといった特異な経験もした。証拠改ざん事件による電撃逮捕から5年。当時連日記載していた日誌に基づき、捜査や刑事裁判、拘置所や刑務所の裏の裏を独自の視点でリアルに示す。

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