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アンチエイジングは日韓共通か。韓国でも美魔女ブーム到来の気配

慎武宏ライター/スポーツソウル日本版編集長
(写真:アフロ)

10月12日に東京・六本木で行われる「第7回国民的美魔女コンテスト」。今や日本でもすっかり定着した美人コンテストのひとつだ。

2013年の第4回美魔女コンテストでグランプリに輝いた主婦の西村真弓さんが映画『ゼロ・グラビティ』のジャパンプレミアに参加した際には「美魔女論争」などが起きたこともあったが、年齢を感じさせないアンチエイジングな美しさは多くの女性たちの憧れにもなっている。

その“美魔女コンテスト”が韓国でも行われていることをご存じだろうか。

その名も「K-QUEENコンテスト」。韓国の女性ライフスタイル雑誌『ウーマンセンス』が2012年から主催しており、先月9月29日には第5回大会が開かれている。参加基準は日本と同じく満35歳以上で結婚・出産を問わないが、これが韓国では珍しい。

もちろん、「ミス・セクシーバックコリア大会」のような年齢制限を設けていない美女コンテスト(後ろ姿美人コンテストであるが)もある。

ただ、例えば韓国の美女コンテストの代名詞と言える「ミス・コリア」の場合、今年は「1989年1月1日から1997年12月31日の間に生まれた未婚女性で、結婚もしくは出産経験があってはならない」としている。今年の「ミス・コリア」本選出場者は、すべてこの条件を満たした女性たちだった。

だが、「K-QUEENコンテスト」は年齢や結婚・出産の有無も問わず、「満35歳以上の韓国人女性なら誰でも可能」。そのシンブルさもあって、主催する『ウーマンセンス』によると、毎年2000人近い女性たちが応募するという。

しかも、その職業も元CA、ミュージカル女優、医者、リポーターなどさまざま。子供を持つ専業主婦なども多数、参加するらしい。

韓国では、女性が結婚して出産すると年齢にかかわらず“アジュンマ(おばさん)”と呼ばれるようになるのが一般的だが、参加者の多様なプロフィールを目の当たりにして、韓国メディアの中には「アジュンマたちの社会進出が多様化した証」とするところもあった。

実際、韓国ではあらゆる分野でアジュンマたちの活躍が目覚ましい。

例えば韓国で最も人気がある女性キャスターであり、“韓国の滝川クリステル”とも言えるキム・ジュハだ。今年で43歳で2児のバツイチママである彼女だが、5年連続で「女子大生が憧れる女性」に選ばれるなど人気が高い。

韓国初の女性大統領であるパク・クネ大統領を筆頭に、政治の世界で活躍する女性たちも多い。

韓国は日本と違って二院制を取っておらず、国会の総議席数は298だが、そのうち51人が女性で、議会の17%強が女性となっている。黒木瞳似の“美しすぎる議員”として有名なナ・ギョンウォンを筆頭に、要職に付いている女性国会議員が多いのだ。

国際議員連盟(IPU)が9月29日に発表した国会における女性議員の比率統計で韓国は193カ国中109位だったが、日本の衆議院の女性議員の比率が475席45席の9.5%で157位だったことを踏まえると、韓国のほうが政界で活躍する女性が多いことになる。

そうした“アジュンマ・パワー”に後押しされるかのように、超名門大学出身で芸能人たちも心酔する年齢不詳の美人教授まで登場。韓国でも日本同様に、“美魔女ブーム”が起きそうな気配すらあるのだから面白い。

ちなみに今年の「K-QUEENコンテスト」で大賞に輝いたのは、韓国語講師のファン・ウンジョンさん、最優秀賞に輝いたのは主婦モデルとして活躍するパク・ウンヒさんだった。

2人は本日東京で行われる「第7回美魔女コンテスト」にも参加するという。日本と韓国の美魔女たちが同じステージに立つのだ。スポーツの日韓戦とは一風異なる空気に包まれそうで興味深い。

日本も韓国もアンチエイジングな女性たちのパワーに圧倒されること、間違いなし!?かもしれない。

ライター/スポーツソウル日本版編集長

1971年4月16日東京都生まれの在日コリアン3世。早稲田大学・大学院スポーツ科学科修了。著書『ヒディンク・コリアの真実』で02年度ミズノ・スポーツライター賞最優秀賞受賞。著書・訳書に『祖国と母国とフットボール』『パク・チソン自伝』『韓流スターたちの真実』など多数。KFA(韓国サッカー協会)、KLPGA(韓国女子プロゴルフ協会)、Kリーグなどの登録メディア。韓国のスポーツ新聞『スポーツソウル』日本版編集長も務めている。

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