さらば 旅人に優しい新潟駅の「頭端式」バスターミナル|3月30日がラスト
関東圏の穴場ずらし旅の愛好家、とらべるじゃーな!です。新潟駅の正面口にあたる万代口。佐渡汽船乗り場や、繁華街・古町を訪ねる人が行き交います。
よくあるバスターミナル
さて、写真は一般的な駅前のバスターミナルです。
駅ロータリーの歩道に沿って、バス停が並ぶ形が多いと思います。収まりきらない場合、中に島を作り、そこにもバス停を並べます。
初めて訪ねる駅なら、バス停の配置が読めず早めの到着が必要で、それでも迷うことはあります。また迷わなくても、ずいぶん歩かされた経験がある方も多いと思います。
新潟駅の旅人に優しい「頭端式」バスターミナル
一方、新潟駅万代口のバスターミナルは異なります。
県庁所在地でありつつも、地下鉄がなくバス便が発達した町のため、網の目のようにバス路線が張り巡らされています。
しかし、乗り場は何と写真の1か所だけ! ここに来れば、全てのバスに乗車できます(2連式バスなど一部路線除く)。
万代口のバスターミナルからは、かなりの数のバス路線が出発します。
正面から見るとこのような形になっており、全てのバスが1か所の屋根の下に、バックで入って来てくれます。
土地勘のない出張客や旅行者でも、バスの時刻の1分前にここに着けば、行き先を言うだけで、全路線・ほとんどのバス停が頭に入った熟練の係員が誘導してくれます。
万代口バスターミナルのように、くし形にバスを配置するバスターミナルを、頭端(とうたん)式バスターミナルと呼び、全国でもわずかに残るのみとなっています。
1958(昭和33)年から、長きにわたり、新潟市民や出張客、旅行者を支えてきました。
新潟市は、特に冬は雨の日が多く、ときに雪も降ります。そのため、バスターミナルの屋根の下に来ればあとは何とかなるという設計は、大変助かりました。
佐渡汽船だろうが、新潟空港だろうが、1分前にここに来ればよいという仕組みだったのです。
新しいバスターミナル
新しいバスターミナルもすでに完成し、供用(3月31日)を待つばかりです。
行き来が不便だった南口側(通称えきなん)ともつながり、便利になりそうです。
しかし、乗り場を間違えてしまい対岸のバス停に行きたい場合、道路は渡れず、階段を昇り降りする設計に見え、規模感からも10分前には着きたいです。
しばらくは、くし形の頭端(とうたん)式バスターミナルを懐かしむ日が続きそうです。
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