オートバイのあれこれ『他社のマネはしない。これがヤマハ流のナナハン!』
![](https://newsatcl-pctr.c.yimg.jp/dk/expert-image/rotti/article/01687311/title-1709393424063.jpeg?exp=10800)
全国1,000万人のバイク好きたちへ送るこのコーナー。
今日は『他社のマネはしない。これがヤマハ流のナナハン!』をテーマにお話ししようと思います。
70年代の「ナナハンブーム」を沸かせたホンダ『CB750FOUR」とカワサキ『750RS』(Z2)。
CB、Z、そして少し後に現れたスズキの『GS750』は皆、並列4気筒エンジンでこのナナハン戦線を戦っていました。
(日本人ライダーの「みんな大好き4気筒!」はこの時代から始まったものでしょう)
しかし、日本四強のうちヤマハだけは、4気筒を選びませんでした。
ヤマハが初めて作ったナナハン『TX750』は、2気筒エンジンを搭載していたのです。
![▲TX750〈1972/画像引用元:ヤマハ発動機〉](https://newsatcl-pctr.c.yimg.jp/dk/expert-image/rotti/article/01687311/image-1709393444619.png?fill=1&fc=fff&fmt=jpeg&q=85&exp=10800)
CBやZが4気筒でブイブイ言わせるなか、なぜヤマハは2気筒を取ったのか。
それは、ヤマハが“スペック”よりも“フレンドシップ”を大切にしていたから。
当時は750ccという排気量も4気筒エンジンも、多くの一般ライダーにとって“得体の知れない存在”でした。
一方2気筒エンジンは、イギリスのオートバイを中心にメジャーな存在で、世間的にもすでに“おなじみ”でした。
得体の知れないバケモノを取るか、フランクに付き合える仲間を取るか…。
感覚的な乗りやすさを重視するヤマハがチョイスしたのは、フランクな仲間でした。
「大型バイクを気軽に味わってほしい」
その思いから生まれたのが、TX750だったのです。
結局のところTXは4気筒勢を凌駕することはできませんでしたが、ヤマハのブレないスタンスがはっきりと表現されたオートバイだったといえるでしょう。
![▲当時の広告〈画像引用元:ヤマハ発動機〉](https://newsatcl-pctr.c.yimg.jp/dk/expert-image/rotti/article/01687311/image-1709393494528.png?fill=1&fc=fff&fmt=jpeg&q=85&exp=10800)