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「史上初の2000年代生まれのNHL選手」に続いて「史上初の21世紀生まれのKHL選手」がデビュー!

加藤じろうフリーランススポーツアナウンサー、ライター、放送作家
ワシリー・ポドコルジン(Courtesy:@hcSKA)

 国際アイスホッケー連盟が定めるインターナショナルブレイク(代表チームの活動奨励期間)のため中断していたKHL(コンチネンタル ホッケーリーグ)のレギュラーシーズンが、昨夜(現地時間)再開しました。

▼再開初日はファンが大注目の好カード

 再開初日には7試合が行われましたが、大きな注目が集まったカードは、

 なぜなら、エカテリンブルグは、3度の得点王に輝いた実績を誇る ナイジェル・ダウズ(FW・33才)が移籍加入し、チームの総得点はリーグトップ(全25チーム)!

 自慢の攻撃力を武器に、開幕から「25勝(オーバータイム以降に及んだ4勝を含む)1敗」と、圧倒的な強さを見せています。

 しかし、対するサンクトペテルブルグには、「ピョンチャン(平昌)オリンピック」でも存在が際立っていた、ベテランのパベル・ダツック(FW・40才)や、得点ランキング2位のニキタ・グゼフ(FW・26才)など、KHLを代表する役者がズラリ。

 近年は常に優勝争いを演じているサンクトペテルブルグが、首位を快走するエカテリンブルグを地元に招いて、どんな戦いを演じるのか? 

 現地のメディアはもちろん、両チーム以外のファンも話題にしていたほどでした。

▼サンクトペテルブルグが快勝

 ところが、好勝負を期待するファンの想いとは裏腹に、サンクトペテルブルグが第2ピリオドまでに5連続得点を記録して圧倒。最終ピリオドに2失点したものの、5-2のスコアで快勝しました。

▼大差になったおかげでデビュー

 序盤から試合を支配し続けたことで、デビューの機会が巡ってきた選手がいます。

 サンクトペテルブルグのワシリー・ポドコルジン(FW・17才/下の写真中央)です。

デビュー戦ながらダツック(左)、グゼフ(右)とのラインにも起用されたポドコルジン(Courtesy:@hcSKA)
デビュー戦ながらダツック(左)、グゼフ(右)とのラインにも起用されたポドコルジン(Courtesy:@hcSKA)

 開幕前に筆者の当サイトで紹介しましたが、今夏のジュニアの国際大会で卓越した個人技を披露し、北米メディアで話題になった選手。

 しかし、KHLでプレーをさせるには時期尚早との判断もあった模様で、開幕からサンクトペテルブルグの傘下のジュニアチームで、プレーをしていましたが、レギュラーシーズンの再開に合わせて昇格。

 出場時間は、わずか(2分7秒=試合時間は60分)でしたが、17歳にしてKHLデビューを飾りました!

▼史上初の「21世紀生まれのKHL選手」

 「(試合前にリンク上で行う)ウォームアップの時から緊張していた」と試合後に打ち明けたポドコルジン。

 出場時間も限られ、ポイント(ゴール+アシスト)をマークすることはできませんでしたが、

史上初の「21世紀生まれのKHL選手」

として自らの名前を記しました。

▼史上初の「21世紀生まれのNHL選手」は?

 一方、NHLでは、今季の開幕戦で、モントリオール カナディアンズのエスペリ・コッカニエミ(FW・18才)が(公式戦)デビューを飾り、NHLのみならず「北米4大スポーツ初の2000年代生まれの選手」として話題になりました。

エスペリ・コッカニエミ(Courtesy:@zesty_canadiens)
エスペリ・コッカニエミ(Courtesy:@zesty_canadiens)

 しかし、現行の労使協定によって、18才未満の選手とは契約を結ぶことができないことから、史上初の「21世紀生まれのNHL選手」が誕生するのは、来季以降になります。

フリーランススポーツアナウンサー、ライター、放送作家

アイスホッケーをメインに、野球、バスケットボールなど、国内外のスポーツ20競技以上の実況を、20年以上にわたって務めるフリーランスアナウンサー。なかでもアイスホッケーやパラアイスホッケー(アイススレッジホッケー)では、公式大会のオフィシャルアナウンサーも担当。また、NHL全チームのホームゲームに足を運んで、取材をした経歴を誇る。ライターとしても、1998年から日本リーグ、アジアリーグの公式プログラムに寄稿するなど、アイスホッケーの魅力を伝え続ける。人呼んで、氷上の格闘技の「語りべ」 

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