【平昌オリンピック】男子アイスホッケー決勝戦!チームを金メダルに導くのは、39歳のこの男!!
開会式に先駆けて今月7日から始まった「ピョンチャン(平昌)オリンピック」は、いよいよ明日が最終日となります。
▼男子アイスホッケー決勝は「OAR vs ドイツ」
最終日も4つの競技で金メダルを懸けた戦いが行われますが(予定)、冬季オリンピックで最後の金メダルを懸けて争われる競技は、「男子アイスホッケー」!
最後の金メダルを争う決勝戦に勝ち上がってきたのは、OAR(オリンピック・アスリート・フロム・ロシア)とドイツです。
▼辛うじてプレーオフに進んだドイツ
現役NHL選手不在で、飛車角抜きの顔ぶれとはいえ、準決勝でオリンピック3連覇を狙う世界ランキング1位のカナダを下し、世界中のスポーツファンを沸かせたドイツ(世界ランキング8位)は、日本も参加した昨年9月の最終予選を勝ち上がっての出場。
出場権獲得の最大の立役者となったフィリップ・グルバウワー(GK・26歳/ワシントン キャピタルズ)が、NHLのチームと契約しているため出場できない影響もあってか、1次リーグ(3試合)は厳しい戦いが続き、得失点差はマイナス3。
世界ランキング9位のノルウェーにオーバータイムで競り勝ち、辛うじてプレーオフラウンドに勝ち上がったものの、見事なアップセット劇を演じて決勝戦に勝ち上がりました。
▼強さを見せつけているOAR
国家主導の組織的なドーピングによる制裁措置によって、国名の「ロシア」での参加が認められなかったとはいえ、強さを見せつけているのが、OAR(オリンピック・アスリート・フロム・ロシア/ロシアの世界ランキングは2位)。
初戦でスロバキアに不覚をとりましたが、その後の4試合では、二度の完封勝利を演じるなどして2失点のみ。
戦前から「金メダルの筆頭候補」と目されたほどの強さを、存分に見せつけています。
▼OARが快勝!?
これまでの両チームの戦いを数字で見ると、、、
★シュート効率=ゴールの枠に放ったシュート総数に対する得点率
OAR → 16.91%(全チーム中トップ)
ドイツ → 9.03%(5位)
★パワープレー=相手選手がペナルティによって退場し数的優位な状況時の得点率
OAR → 29.41%(3位)
ドイツ → 23.08%(4位)
★ペナルティキリング=パワープレーと反対に数的不利な状況時の防御率
OAR → 95.00%(全チーム中トップ)
ドイツ → 77.78%(7位)
このようになっているとあって、OARが快勝して金メダルを手にしそうな気配です。
▼キャプテンが金字塔を打ち立てる!?
さらに注目しなくてはならないのは、OARのキャプテンを担うパベル・ダツック(FW・39歳/スカ サンクトペテルブルグ)の存在。
チームリーダーとしての役割を果たしているのは、もちろんのこと、ロシアの看板センタープレーヤーとして、巧みなパスを武器に5つのアシストを記録するなど、得点を演出しています。
しかし、攻撃面よりも見逃してはならないのが、ディフェンス面での働き。
相手チームの攻撃力の高い選手たちが揃うFWライン(=通常の場合はセンタープレーヤーを中心に左と右のウイングのFW3人でラインを構成してプレーする)と対峙し続けているにもかかわらず、これまでの5試合でダツックが氷上でプレーをしている時の失点は「0」(氷上のプレーヤーが同数の状況時)!
デトロイト レッドウィングスに在籍していた時に、NHLで守備面での貢献度が最も高いFWに贈られるセルキトロフィーを、3年続けて受賞したダツックのプレーは、39歳になっても衰えは見られません。
▼金メダル獲得&金字塔達成へ!
既に決勝進出を決めていることから、ダツックは初めて出場した「ソルトレイク オリンピック」以来、二度目のメダル獲得が決まっています。
さらに明日の決勝で、自身初めてとなる金メダルを手にすれば、「NHL」、「世界選手権」、「オリンピック」の全大会で頂点に立った者だけが名を連ねることができる「トリプルゴールドクラブ」のメンバー入りを果たすことに!
国際アイスホッケー連盟が制定した「トリプルゴールドクラブ」は、世界中で、28人(うちコーチ1人)しかいないアイスホッケー界で最高の栄誉。
金メダルを勝ち取って、29人目の金字塔を達成することができるか!?
ダツックの働きが、OARのみならずダツック自身の命運を握ります。