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関東など真夏日でも天気下り坂…週明けにかけ東北日本海側など大雨警戒:気象予報士解説

植松愛実気象予報士・防災士・野菜ソムリエ
30日9時の予想天気図(気象庁HPより)。日本海を低気圧と前線が進み天気は下り坂

30日は広く天気は下り坂で、特に日本海側では週明けにかけて大雨となりそうです。ただ雨や曇りの天気でも気温はさほど下がらず、東北や関東、それに西日本の一部では30度以上の真夏日が予想されていて、つらい蒸し暑さになりそうです。

時間とともに雨の範囲広がる

30日(左)朝、(中)昼過ぎ、(右)夜の天気分布予報(気象庁HPを元に作成)。
30日(左)朝、(中)昼過ぎ、(右)夜の天気分布予報(気象庁HPを元に作成)。

30日は朝の時点で西日本と東海・北陸の一部、そして午後には東北日本海側で雨となり、夜にかけては関東や東北太平洋側、それに北海道の一部でも雨が降り出すでしょう。
ただ、予想最高気温は福島・高松・松山で31度、山形・東京・鹿児島で30度と、各地で30度以上の真夏日に。梅雨末期の湿度での30度はかなり体にこたえる30度ですから、風通しのよい服装で、かつ水分と休憩は十分とるようにしましょう。

7月1日にかけての予想降水量(気象庁HPより)。最新の情報は必ず気象庁HPで確認を。
7月1日にかけての予想降水量(気象庁HPより)。最新の情報は必ず気象庁HPで確認を。

30日夕方までに予想される雨の量は九州北部と中国地方の多いところで100~150ミリ、さらに7月1日(月)夕方にかけては九州北部で200ミリとなっているほか、東北や北海道でも150ミリと予想されています。

九州北部はこれまでにもすでに平年を上回る雨が降っているところにさらに上乗せされる形に。また平年の降水量がほかの地域より少ない東北・北海道にとっては、24時間で150ミリという数字は災害級を意味します。気象庁では、特に東北日本海側(青森の津軽・秋田・山形)で大雨警報を発表する可能性が高いと情報を出しています。

7月1日の大雨警報の可能性「早期警戒情報」(気象庁HPより)。赤は警報を出す可能性が高いところ、ピンクは可能性が中程度(出すかどうか五分五分)のところ。最新の情報は必ず気象庁で確認を。
7月1日の大雨警報の可能性「早期警戒情報」(気象庁HPより)。赤は警報を出す可能性が高いところ、ピンクは可能性が中程度(出すかどうか五分五分)のところ。最新の情報は必ず気象庁で確認を。

梅雨明けは7月中旬以降?九州は先に明ける可能性も

週間予報(気象庁HPを元に作成)。
週間予報(気象庁HPを元に作成)。

7月1日(月)以降、広い範囲で雨と晴れが数日おきにやってくる見通しですが、九州では週の後半に晴れマークが連続しています。関東や東海など多くの地域が梅雨明けするのはこの週間予報のさらに先、つまり7月中旬以降と考えられますが、九州に関してはこの晴れマークの連続が「梅雨の中休み」ではなく「梅雨明け」となるかもしれません。

いずれの場合も、全国的にかなりの蒸し暑さが伴いますので、できるだけ睡眠や食事をしっかりとって、体調をくずさないようにしておきましょう。

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気象予報士・防災士・野菜ソムリエ

気象予報士・防災士として講演・執筆を行う傍ら、野菜ソムリエ・食育インストラクター・薬膳マイスターとして出張料理人(一般家庭での作り置き代行)としても活動。NHK・民放各局で気象キャスターを歴任し、報道の現場や防災、気候変動・地球温暖化に関する最新情報にも詳しい。著書に『天気予報活用ハンドブック~四季から読み解く気象災害』(竹下愛実名義・共著)がある。

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