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Fintech×スポーツの次世代型カード「Nudge(ナッジ)」、プロサッカー選手 遠藤航らを応援!

上野直彦AGI Creative Labo株式会社 CEO
遠藤航選手(提供ナッジ(株))

プロサッカー選手として活躍する遠藤航選手らを応援する「ナッジ」とは何か?

 以前、Yahoo!記事でも取り上げたが「Fintech×スポーツ」の次世代型カードの

「Nudge」(以下、ナッジ)の成長が著しい。前回の取材からさらにサービスも増え、提携先も大幅に増加している。プロサッカー遠藤航選手を応援するというリリースが流れ、大きな反響を呼んでいる。

ナッジ株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役:沖田 貴史、以下ナッジ)は、自分の“好き”を応援するクレジットカードの制作及び運営をビジネスモデルとしている。

 日頃の買い物などでNudgeカードを利用するだけで、利用金額の一部が、いわゆる“推し”のクラブチームやNPOなどへの支援につながっていく仕組みだ。ちなみにナッジでは提携先を「クラブ」と呼んでいる。 

 なぜ遠藤選手を応援しようと考えたのか、どのような仕組みで応援するのだろうか。また、今後どのようなビジョンを持っているのだろうか。

*注) 記事での画像・資料提供はナッジ株式会社

「遠藤航」「Online-J-Leaguer」クラブ応援の仕組みと流れ

「遠藤航」「Online-J-Leaguer」を応援する仕組みと流れ。ナッジは誰でも気軽に好きなアスリートやアーティスト、チームを応援するサービスだが最近はNPO活動も支援している(提供ナッジ(株))
「遠藤航」「Online-J-Leaguer」を応援する仕組みと流れ。ナッジは誰でも気軽に好きなアスリートやアーティスト、チームを応援するサービスだが最近はNPO活動も支援している(提供ナッジ(株))

 今回、その次世代型クレジットカードであるナッジを使用して、「遠藤航」というクラブ、そして「Online J-Leaguer」というクラブを開設した。「Online J-Leaguer」とは現役Jリーガーとサッカー少年・少女がオンラインで会話できるサービスで、現在20名以上のプロサッカー選手が参加している。同時にオリジナルカードも発行され、ナッジにとっても過去にないサービスで大きな反響を呼んでいるようである。

 応援の流れや仕組みの基本は、上記の図のようになっている。

 このNudgeカードの仕組みを利用して、ユーザーのカード利用金額の一部がサッカー少年・少女の夢を応援するサービス「Online J-Leaguer」の支援にあてられる。カード利用者は利用金額に応じた限定特典を受け取りながら、サッカーが上手くなりたい子どもたちのためにJリーガーとオンラインで無料で話せる機会を提供する「Online J-Leaguer」のサービスを通して子ども達と未来のサッカー界を築いていくプロジェクトとなっている。

 代表の沖田氏は今回の遠藤選手への応援についてこう答えてくれた。

沖田 カタールでの活躍も期待される世界のデュエルキングに憧れ、サッカーを始める少年少女も多いと思います。

 「遠藤航選手クラブ」におけるNudgeカードの利用代金の一部は、「Online J-Leaguer」サービスの運営資金となります。日常生活をキャッシュレス化するだけで、そんな子供たちのワクワクを増やすことができる楽しさ・喜びをぜひ感じていただければと思っています。

 特徴的なのは、今までナッジではチームを応援するサービスは提供していたが、サッカー選手個人との提携は今回が初めてとなる。そういった意味でも、またW杯というタイミングにおいても注目のプロジェクトでもある。

*注) 「遠藤航」クラブおよび「Online J-Leaguer」クラブのNudgeカード利用者による支援は、すべて「Online J-Leaguer」の運営費用に充てられる。またカード利用者は、支援のお礼として、遠藤航選手およびOnline J-Leaguerからの限定特典を受けることができる。

「地方創生×Nudge」が昨年より始動。小松市、東広島市、福島県飯舘村での取り組み

2022年9月12日Nudgeと福島県飯舘村の締結式、杉岡誠飯館村村長(右)とナッジ沖田貴史代表。飯館村は東日本大震災で一時期は全村民避難という辛い時期も。村を身近に感じ応援できる仕組みを共同で推進。
2022年9月12日Nudgeと福島県飯舘村の締結式、杉岡誠飯館村村長(右)とナッジ沖田貴史代表。飯館村は東日本大震災で一時期は全村民避難という辛い時期も。村を身近に感じ応援できる仕組みを共同で推進。

 取材を進めていくうちに分かったことがある。

 Nudgeは2021年9月のサービス開始からスポーツチームの支援など提携先である「クラブ」を広げ、サービスを広げてきた。ところが同年12月の石川県小松市を皮切りに「グリーンフィンテック」の取り組みである「広島Nudgeの森」、また東日本大震災の被災地である福島県飯舘村などの社会貢献活動へのFintechの活用を進めている。

 ぞれぞれ基本的にはナッジの支援の仕組みをそのまま応用、社会課題の解決に向けて一歩一歩確実に歩んでいる。

 例えば「広島 Nudgeの森」の取組みは、まず2022年8月に広島県東広島市入野財産区及び賀茂地方森林組合と協定を締結。ナッジを利用することにより広島の森林再生に貢献ができる「広島Nudgeの森」クラブおよびクレジットカードの提供をスタートさせた。これがナッジとして自治体との連携は、石川県小松市につづく2つ目の事例となった。

 「広島 Nudgeの森」は、ナッジのクレジットカードの仕組みを使って広島のアカマツ林の再生を目的としたプロジェクトである。クラブのユーザーによる支援は、相当する本数の苗木に換算され、アプリ上で植樹への貢献をリアルタイムにチェックすることができる。また、カード利用による支援のお礼として、Calbee Future Labo、広島ドラゴンフライズなど、広島県に縁のある協賛企業やスポーツチームなどから様々な特典やリワードを受け取ることができる。

 今年11月には、プロジェクトの関係者のほかに地域の子供たちや協賛スポーツチームの関係者が集まって、ボランティアで実際にNudgeの森に苗木を植える会員限定の「広島Nudgeの森」植樹イベントも予定している。ユーザーにとってはリアル

のイベントで直接体験できる機会にもなる。

「広島Nudgeの森」クラブの概要。こういった流れで環境保護や地域創生、また子供たちへの教育へナッジは使われ、その用途は拡大している。(提供ナッジ(株))
「広島Nudgeの森」クラブの概要。こういった流れで環境保護や地域創生、また子供たちへの教育へナッジは使われ、その用途は拡大している。(提供ナッジ(株))

松井秀喜氏と始めた「Cashless to earn」とNFT

 さらにナッジの活動はグローバルへと向かっている。

 スポーツ分野でも、地域スポーツに加え、2022年5月5日からは松井秀喜さんと「NFT」を活用した実証実験、「Cashless to earn」などトライしている。

 Nudgeで行った実証実験“Cashless to earn”においては、今年8月31日までの期間限定で専用のクラブを開設、NFTを特典として提供した。つづいて開設する「松井55ベースボールファウンデーション」クラブでは、松井秀喜の限定写真に加えて、松井55ベースボールファウンデーションのロゴや直筆サインのNFTを特典としている。

 松井55ベースボールファウンデーションは、読売巨人軍、ニューヨークヤンキースで活躍した松井秀喜が代表を務めるNPOだ。少年少女野球の発展・普及及び野球を通じての少年少女の健全育成に向けた活動を展開している。日頃の買い物などでNudgeカードを利用した際に、その一部が松井55ベースボールファウンデーションの活動の支援になる。基本的にはナッジでの仕組みは同じだが、利用金額に応じた支援のお礼として限定写真やNFTなどの特典が付与される。

web3時代、ナッジのカード提携先が100クラブへ

今年10月にナッジは提携先が100クラブを超えた。創業してからわずか13ヶ月での達成である。次世代のFintechのサービスはweb3時代でも勢いが止まらない。
今年10月にナッジは提携先が100クラブを超えた。創業してからわずか13ヶ月での達成である。次世代のFintechのサービスはweb3時代でも勢いが止まらない。

 最後となるが、取材中にひとつのニュースが飛び込んできた。

 ナッジ株式会社は、次世代型クレジットカードNudge(ナッジ)のカード発行提携先(クラブ)が100クラブに達成したというリリースが流れた。

 2021年9月のサービス開始から取材してきたが、わずか13ヶ月でこの数字の達成は、沖田氏はじめスタッフの尽力もあるが時代の波に乗ったサービスであったともいえる。

 ニーズにマッチしたのと同時に一般ユーザーのキャッシュレス決済への要求、SDGsやクリエイターエコノミーへの関心の高まりが高いシナジーを生んだと思われる。ナッジは今後、クラブオーナー、クラブ会員の双方へキャッシュレス決済を通じた新たな価値を提供するためサービスを向上していくという。

 ナッジのクラブオーナーのジャンルは多岐にわたっている。今後もその範囲はますます広がっていくだろう。ナッジの仕組みがクラブオーナーの業種・形態に限らず、その領域をフレキシブルに広げていく。これまでに提携が難しかった分野やクレジットカード発行の事例があまりないような業種へも導入を進めている。スポーツ業界はもちろんだが、ESG関連や社会課題の解決やファンエンゲージメントの分野でも、このスタートアップ企業の展開はweb3時代において要注目である。今後も取材を続けていく。

ナッジ株式会社代表 沖田貴史氏。すでに数社を上場させた実績を持っているが常に新しい挑戦を続ける姿勢をくずさない。
ナッジ株式会社代表 沖田貴史氏。すでに数社を上場させた実績を持っているが常に新しい挑戦を続ける姿勢をくずさない。

代表取締役 沖田貴史

一橋大学在学中に、電子決済大手ベリトランスを共同創業し2004年上場。 2012年econtext ASIA社を共同創業し、翌年香港市場に上場。(2015年まで代表取締役CEO) 2016年に、SBI Ripple Asia株式会社代表取締役に就任し、ブロックチェーン技術の日本・アジアでの実用化に貢献。 その間、米国Ripple社、インドネシアtokopedia社などのユニコーン企業の役員も歴任。 主な公職に、金融審議会専門委員、SBI大学院大学経営管理研究科教授など。 日経ビジネス 2014年日本の主役100人に選出。

(了)

AGI Creative Labo株式会社 CEO

兵庫県生まれ/スポーツジャーナリスト/ブロックチェーンビジネス/小学生の頃に故・水島新司先生の影響を受けて南海時代から根っからのホークスファン/野村克也/居酒屋あぶさん/マンチェスターシティ/漫画原作/早稲田大学スポーツビジネス研究所 招聘研究員/トヨタブロックチェーンラボ/SBI VC Trade・Gaudiyクリエイティブディレクター/CBDC/漫画『アオアシ』取材・原案協力/『スポーツビジネスの未来 2021ー2030』(日経BP)異例の重版/NewsPicks「ビジネスはJリーグを救えるか?」連載/趣味 フルマラソン、ゴルフ、NYのBAR巡り /Twitter @Nao_Ueno

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