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【仕事も温泉も!】初めてのワーケーションは「温泉宿がベスト」である理由

高橋一喜温泉ライター/編集者

コロナ禍以降、にわかに注目を集めた新しい働き方「ワーケーション」。やってみたいけれど、なかなか機会がない、という人も多いだろう。

そこで提案したいのは、温泉地でワーケーションをすること。筆者はこれを「温泉ワーケーション」と呼んでいる。温泉効果を得られるだけでなく、ついでに仕事もしてしまう。一挙両得の旅のスタイルだ

ワーケーションをするなら、高原リゾートでも、ビーチリゾートでも、都心の高級ホテルでも、田舎体験のできる地方でもいいはずだ。

それでも筆者が温泉地でのワーケーションをすすめるのは、やはり温泉とワーケーションの相性がよいことに尽きる。

「次の休み、旅行でも行こうか?」「とりあえず温泉なんてどう? ゆっくりしたいじゃない」「いいね!」

よくある会話である。お年寄りはもちろん、働き盛りの人でも「旅は温泉」という人は多い。いまどきの学生でさえ、友人との旅行の候補地として温泉が挙がるという。

飲み会では「とりあえずビール」が定番だが、旅行では「とりあえず温泉」が定番である。

「日本人のDNAには温泉の記憶が刻まれている」と表現する温泉好きは多いが、「旅行といえば温泉」というイメージが多くの日本人の脳に刷り込まれているのはたしかだろう。

ひと仕事終わったら即温泉へ

実際、温泉宿でワーケーションをするメリットは大きい。

いちばんのメリットは、すぐに温泉でリフレッシュできることだ。

宿でひと仕事したら、数分後には温泉に入れる。また、一日の終わりに温泉でゆっくり心身の疲れを癒やすこともできる。

さらには、朝、仕事前に温泉につかり、リフレッシュされた状態で仕事にとりかかることも可能だ。宿で食べる料理や、まわりの温泉街、自然環境もリフレッシュ効果がある。

温泉宿でワーケーションをする、もうひとつのメリットは、同じ敷地内で「ワーク」も「バケーション」も完結することだ。これは大きなアドバンテージである。

とりあえず温泉宿にチェックインすれば、ワーケーションを実行する環境が整う。移動の必要がないから、時間も有意義に使え、仕事も休息も両立しやすい。

温泉宿で完結できれば、観光やアクティビティに興味のない人は無理に外に繰り出す必要もない。仕事の合間にゆっくり温泉に浸かる。それだけで立派なワーケーションとして成立する。そういう意味では、ワーケーション初心者にも温泉宿はうってつけである。

これは筆者の個人的な感想であるが、「仕事も温泉も観光もレジャーもグルメも全部充実させたい」というテンションでワーケーションに行くと、すべてが中途半端に終わりがちだ。欲張ったせいで、逆に疲労して帰る羽目にもなる。

だから、筆者は温泉ワーケーションに出かけたときは、周囲を散策するくらいで、基本的には温泉宿にこもる。仕事と入浴、そして休憩と食事。それだけで十分すぎるくらい充実した時間を過ごせる。

「温泉ワーケーション」は、宿さえ押さえればワーケーションとして成立する。手っ取り早く、気軽にワーケーションを体験できるという意味でも、温泉とワーケーションは相性がよい。

ワーケーションに興味があるなら、温泉地という選択は最適解といえるだろう。

高橋一喜|温泉ライター

386日かけて日本一周3016湯を踏破/これまでの温泉入湯数3800超/著書に『日本一周3016湯』『絶景温泉100』(幻冬舎)、『ソロ温泉』(インプレス)/温泉ワーケーションを実行中/2021年1月東京から札幌へ移住/InstagramnoteTwitterなどで温泉情報を発信

温泉ライター/編集者

温泉好きが高じて、会社を辞めて日本一周3016湯をめぐる旅を敢行。これまで入浴した温泉は3900超。ぬる湯とモール泉をこよなく愛する。気軽なひとり温泉旅(ソロ温泉)と温泉地でのワーケーションを好む。著書に『日本一周3016湯』『絶景温泉100』(幻冬舎)、『ソロ温泉』(インプレス)などがある。『マツコの知らない世界』(紅葉温泉の世界)のほか、『有吉ゼミ』『ヒルナンデス!』『マツコ&有吉かりそめ天国』『スーパーJチャンネル』『ミヤネ屋』などメディア出演多数。2021年に東京から札幌に移住。

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