円安でもリバーサイドランチが千円程度!バンコクの大学生のデートスポット「ターマハラート」がおすすめ
円安の上にタイの最低賃金の引き上げによるホテル宿泊料金の引き上げなど様々な要素が重なり、コロナ禍以前は日本の物価の3分の1と言われていたタイへの旅費は大幅にアップした。
特に首都バンコクはランチもディナーも、場所を選ばなければ日本と変わらない価格となり、場所によっては日本より遥かに高額になることも増えた。
しかし、逆を返すと、レストランを選び、場所を選べば、ちょっと良いレストランでもお得となり、料理をうまくチョイスすれば、日本よりコスパ良くおしゃれな雰囲気を楽しめるってご存知?
今回は、タイの名門大学タマサート大学にほど近く、学生たちのデートや、友達同士のお茶するスポットでもある「ターマハラート(Tha Maharaj)」という素敵なリバーサイド施設をご紹介。タイ人に伝授されたターマハラート併設の高級シーフードレストラン「サボイ」のお得な利用方法も合わせてご紹介しよう!
ターマハラートとは?
バンコクのワットプラケオ(エメラルド寺院)から徒歩10分ほど。バンコクっ子の川の通勤手段チャオプラヤーエクスプレスの船着き場を改装して作られたライフスタイルモールがターマハラート。
このあたりは、チャオプラヤー川と運河に囲まれた人工島で、バンコク誕生の地でもある旧市街だ。王宮やワットプラケオ、巨大涅槃仏で知られるワットポーなどバンコクの歴史的観光の中心地でもあり、古い町並み散策はバンコクっ子にも人気が高い。ワットポー、王宮、ワットプラケオを観光したら、川風を受けながらの休憩タイムに最適のスポットと言える。
ターマハラートへのアクセス方法
王宮から徒歩で来ると、この自転車のアートがあるゲートから入場する。
最初はアートではなく、斬新な駐輪場だと勝手に思っていたのだが(笑)、皆写真を撮っていた。どうやらフォトスポットにもなっているようだ。
船でのアクセス方法もある。ただし船着き場にツーリストボートしか止まらないという欠点があるため注意が必要だ。大抵の場合、サトーン船着き場やアイコンサイアムの船着き場からツーリストボートに乗ることになる。しかし、チャオプラヤーエクスプレスに乗ってしまうと通り過ぎてしまうため、船着き場で「ターマハラートで下りる」と言おう。そうすれば「これに乗れ」と船着き場の職員が教えてくれる。
ただ、2024年5月ごろまで35バーツだったツーリストボートが、2024年11月現在、45バーツに値上げされていて驚愕!おいおい今のレートで202円もするよ!山手線の初乗り運賃より高くなってしまったじゃないか!
オレンジフラックのチャオプラヤーエキスプレス(一般的にタイ人の通勤通学に使われる)は16バーツ、20バーツのエアコンの効いた船もあるので、そちらの方が良ければ王宮最寄りのターチャン船着き場で下りて歩くか、プランノック船着き場で下りて、すぐ隣のワンラン船着き場まで歩き、渡し船で行くのもあり。
アートな空間がいっぱい!ペットとのお散歩も推奨するモール
バンコクには数えきれないほど巨大なショッピングモールが存在する。最新スポットではワンバンコク、サイアムならサイアムパラゴンやセントラルワールド、リバーサイドではICONSIAMというように、巨大でゴージャスなモールが多い。しかし、ターマハラートはそれらとは全く異なる良さがある。
観光客も地元の人もともに居心地の良い不思議な空間。誰もが気取ることなく自然に過ごしている。特に暑い日は噴水で観光客の子どもと地元の子どもが水遊びをしながら仲良くなる光景も。何とも微笑ましい。
ちなみにワンちゃん連れの来場も歓迎している。というのもこの施設、飲食店の屋内席以外はほぼオープンエアなので、ペット連れでも迷惑をかけることがないのだ。
タマサート大学生のデートスポット。売っているものが激安!
タマサート大学から徒歩5分の位置にあるターマハラート。この大学は、タイで最も歴史のあるチュラーロンコーン大学に次ぐ名門大学で、法学分野ではタイ国内の最高学府とされている。
敷地内では制服姿のタマサート大学生のカップルや、グループをよく見かける。彼ら彼女らにとっては、学校帰りのデートスポットやショッピングスポットでもあるのだ。
そのための学生プライスなのだろうか?敷地内で販売している服やアクセサリーが、非常にお買い得。ナイトマーケットで買うより安い場合も多い。
アクセサリーは日本で出勤時につけて行っても浮かないものが売られている。
リバーサイドにはスターバックスが。国や地域に合わせて独自の建造物を作るスターバックスだが、ここはもうチャオプラヤー川にテラスがあるだけで、東洋のベニスと呼ばれたバンコクを象徴しているように思う。
ターマハラートでランチするなら?
バンコク旧市街の雰囲気も楽しめ、ローカル色もそこそこ強く、大学生が放課後に集うおしゃれさもあり、観光客も居心地が良い。更にチャオプラヤー川の景色を堪能できる最高のモールだと思う。レストランやカフェも多く、食事も兼ねて訪れるのも良いだろう。
タイのアーティストのコンサートが行われることもあり、夜来て夜景を楽しむと良いと言う人もいるのだが、場所によっては「夜は不便」と考えてしまう立地。
カオサン通りに泊まっている場合は、歩けなくもないが20分ほどかかる。プラアティット通りなら1キロほどなので15分で歩ける。サイアムエリアならタクシーが良いし、アソークエリアやサトーンエリアならチャオプラヤーエクスプレスで移動した後、公共交通機関での移動となるだろう。
何だかんだで船が一番気楽。筆者はツーリストボートが動いている間にこの場所への訪問は済ませるようにしている。そうすると、この場でいただく食事は必然的にランチになりがちだ。
種類豊富なターマハラート入居のレストラン
ターマハラートにはレストランやカフェがびっくりするほど多く入っており、キッチンカーの屋台を入れるともう数えきれない。
このあたりは王宮や海軍も近いので、官公庁勤務の方々や自宅が近い方の会食向けにしっかりと美味しいタイ料理屋さんもありつつ、学生向けにお安いお店、タイの若者に人気のタイプのレストランもあり、なかなかバランスが取れたラインナップになっている。
カフェをはずした食事ができるレストランは以下。
BONCHON:韓国料理やフライドチキンが美味しそう
MOOMGAPNO:ガパオライスの専門店
ROS NIYOM:タイ料理全般
SUBWAY:全世界でお馴染みのあのサブウェイだ。軽くヘルシーな物を食べたい方にはおすすめ
PRANARDIN GRILL:ムーカタ専門店(真ん中が盛り上がった鍋で食べるタイ風焼肉的な存在。下には汁が貯まるくぼみがあり、そこで野菜を茹でる)
Savoey:タイシーフード料理の老舗で親子三代で通う家族も多い高級レストラン
AMUI YUNNAN RICE NOODLS:中国雲南の味
S&P:タイのファミレスで屋台より高いがレストランより安い使える存在
高級絶景シーフードレストラン サボイ(Savoey)はメニュー次第で安く上がる
この中から筆者がおすすめしたいレストランこそサボイ(Savoey)だ。
「えーっ?サボイって、ガイドブックにも高級レストランって書いてあるよ」
「タイフェスティバルにも出店した結構な老舗のタイ料理屋さんだよね?本当にお得にランチなんてできるの?」
はいはいはい!はーい、静粛に!
筆者は初めてタイに訪れた1997年に、初めて食べたリバーサイドレストランがサボイだった。だからこそ重々知っている。ええ、円安だし、タイは物価も上がったから飲食すればそこそこのお値段よ。
でもね、それは皆さんが蟹やエビをむしゃむしゃ食べようとしているからよ!
旅行者はホテルの朝食を目いっぱい食べがち。だからこそランチは少し軽めに済ませたくない?メニューをチョイスすればサボイはお手頃にランチできるのだ。
「何故そこまでしてすすめするの?だったらガパオライス専門店でいいじゃない?
忖度なの?取材費もらってるの?」
はいっ!今回も自腹の上に、全く忖度ナシだ。
ゴリ推しする理由はチャオプラヤー川を眺める美しいテラス席
ここまでランチにおすすめしたい理由はこちら。ドーン!
ご覧いただきたい。ターマハラートに来て川景色を楽しまないなんて、それはナンセンスと言うものだ。
しかもこのリゾート感漂う造りを見てほしい。このようなテラス席で行き交う船を眺めながらいただくランチは「私は今、バンコクにいるぞ!」と叫びたくなる気持にさせてくれること間違いナシ。
タイは14時から17時はお酒の販売禁止
この景色を見ればビールと行きたいところ。この日少し遅めに入店した我々は14時を過ぎていたことにがっくりと肩を落とした。バンコクは14時から17時までの飲酒が禁酒されている。観光客が多いエリアにある店は何故か飲めるファジーさを持っているのだが、ターマハラートは場所柄王宮や軍など政府関係者も多く集まるエリア。しっかりと禁酒時間が守られているようだ。
そんな時はソフトドリンクで我慢するしか無かろう。ロンガンジュースやバラタフライピ―のジュースなど、おしゃれなソフトドリンクがかわいいイラスト共に紹介されている。
お洒落だし、そこそこ外国人も来るだろうから、甘過ぎなんてことは...と口に含んで「ぶーっ!」。残念ながら吐き出しそうになるくらい甘かった。何とかマーライオンになるのはこらえたが、歯が溶けそうな甘さ。体質の理由で甘い飲み物を避けている人は、無糖のソーダ水をオーダーすることを強くおすすめする!
おすすめは魚のツミレのグリーンカレー
シーフード自慢のこちらのお店。肉料理もあるがせっかくなので、魚に関連する料理をオーダーしよう。タイ人の友人のおすすめは魚のツミレのグリーンカレー。
実はこの店によく一緒にくるタイ人の友人こそ、筆者が初めてタイ旅行をすると話した際「だったらサボイが美味しいよ!」と教えてくれた人物だ。27年経過した今でも、大のサボイ好きな所が微笑ましい。
さすがタイ人が選ぶ美味しいグリーンカレー!クリーミーなのに、まったりさせないすっきりとした辛さ。魚のツミレがゴロゴロ入っているのだが、ふわふわで癖になる味。
2人なら、このグリーンカレーともう一品、そしてカオスアイ(白米)でお腹がいっぱいだ。
あまり空腹でなければキャベツのナンプラー炒め。安いことはもちろんだが、タイ料理の中で最も癖がなく、しかもガーリックが効いていて美味しく、野菜も取れる。メニューに載っていると、ついどの店でも頼んでしまう筆者のお気に入りだ。
別の日にこの店に来た時には、同じくツミレのグリーンカレーと、シーフードの辛味炒め。
これが本当に辛くて、コクがあってうめぇんだ!
イカのコリコリ感、インゲンのシャキシャキ感、タイの小さな丸茄子のエグみが相まって、ああ、本当にタイ料理って絶妙な味付けで美味しさを構成するよなって感動する。さすがは名店だよ!
高級店でもメニューを選べば満足ランチが可能!ターマハラートはおすすめスポット
2024年11月のタイバーツのレートでは、1バーツは4.4円から4.5円を推移している。円高かつ今よりメニューの料金が安い頃は、一人700円くらいでランチを終えていたものだ。しかし、2024年11月現在は2品頼んで、おしゃれソフトドリンク(激甘)で1人1,000円程度。
しかし、よく考えてほしい。今のバンコクの物価において、そこそこ高級なリバーサイドレストランでこの料金でランチができるなんて、あり得ない。
円安でタイ旅行を諦めてしまう方も多いようだが、過ごし方によってはまだまだ楽しく、おしゃれに過ごせる!ぜひトライしてみて。
ターマハラート(Tha Maharaj)
所在地:1/11 Trok Mahathat, Maharaj Road, Phranakorn District, Bangkok 10200
営業時間:10:00~22:00
定休日:無休
アクセス:BTSサパーンタークシン駅下車サトーン船着き場からツーリストボートで約15分/王宮から約10分
公式サイト:Tha Maharaj/Savoey