2階級王者 京口紘人が見据える拳四朗との統一戦「決まれば楽しみです」
新型コロナウイルスの影響で、中断していたボクシングの試合が今月から再開した。
自粛中は、トレーニングに制限が出たり、試合も延期や中止になったりと先が見えない状況が続いた。
そんな中でも、高いモチベーションを保っていたのが、WBAスーパー王者の京口紘人(26=ワタナベ)だった。
3度目の防衛戦に向けて、ジムワークを再開させた彼に話を聞いた。
ジムメイトが一緒だと頑張れる
ーーー最近のトレーニングはどうですか。
京口:まだ、コロナが完全に収束していないので、マスクを着けてロードワークをしたり、スパーリングができなかったり、感染症対策をしながら行っています。
それ以外のトレーニングは通常に戻りつつありますね。
ーーー自粛中のトレーニングはどうでしたか。
京口:基礎の底上げや、普段できないような変わったトレーニングもしました。
ーーー変わったトレーニングとは。
京口:1キロのボールをストレートに見立てて、投げて、受け取って、ストレートのフォームを定着させるようなトレーニングです。
ーーー自主練習からジムでの練習に戻りましたが、どうですか。
京口:きついトレーニングでもジムメイトが一緒だと頑張れます。自主練習だと自分との戦いになるので、追い込むのが大変でした。
体がフィットしてきた
ーーー体つきもがっしりしてきましたね。今の体重はどのくらいですか。
京口:ご飯食べて57キロ、練習後で56キロぐらいです。
ーーーミニマム級から階級をあげて、ライトフライ級に体がフィットしてきたように感じますか。
京口:そうですね。
ミニマムの時は極限まで体を絞っていたので、ベストパフォーマンスではありませんでした。
パワーもミニマム級では50%しか出せなかったのが、80%くらい出せるようになったと感じています。
ーーー今後の課題は。
京口:バランスやディフェンスですね。シャドーでも意識して行っています。
ジャブでも頭を振る、足で外すなど基礎的なことですが、今まで以上に考えるようになりました。
でも実戦で養っていくタイプなので、スパーリングができないと具体的にイメージできません。
ーーースパー以外は、通常のトレーニングができていますか。
京口:そうですね。
ーーー体つきも変わってきて、持ち味のパンチ力も上がったのではないですか。
京口:だいぶ上がったと思います。
とはいえ、パンチ力だけではKOできませんから、タイミングや角度といった技術も身につけていきたいですね。
ーーーKOへのこだわりはありますか。
京口:観ていて面白い試合はKOに繋がるような、アグレッシブなボクシングだと思います。そこはこだわっていきたいですね。
拳四朗との統一戦について
ーーー他の団体の日本人王者・寺地拳四朗選手との統一戦も期待されていますが、どうですか。
京口:強い選手というのは、アマチュアの時から感じています。もし試合が決まれば楽しみですね。
ーーースパーしてみてどうですか。
京口:距離感、ジャブ、全体的にまとまっていますね。パンチの当てづらさも感じました。
ーーーコロナ終息後、試合はいつ頃にしたいですか。
京口:年内にはしたいですね。
ーーー来年にはビッグマッチ。
京口:やりたいですね。やるからには盛り上げます。
ーーー今後、ボクシングを通して伝えたいことはありますか。
京口:ボクシングは歴史が長く、敷居の高いスポーツだと思っています。ですが、世界王者になっても認知されない時代です。
その中で自分をどうプロデュースしていくかと考えたときに、僕はYouTubeで発信していくことを決めました。
YouTubeをきっかけに「京口紘人」を知ってもらって、試合を見てもらい、ボクシングの良さを知ってもらえたらと思っています。
現役ボクサーの中で、いち早くYouTubeをスタートした京口。まもなく登録者数10万人を突破する。
京口も「YouTubeのおかげで、ファンも増えてきている」と話していた。知名度を上げる活動として大きな意味を持つだろう。
京口の魅力が詰まったチャンネルにぜひ注目してもらいたい。