<COOL JAPAN>ムンバイで日本のイチゴが大ブレイク
インドのムンバイで開催されたクールジャパンフェスティバルに出展した(1月17日~19日)。農業生産法人のGRAが何故クールジャパンイベントしかもインドに出展したのか。
実を言えば、GRAは2年前から既にインドでイチゴの生産と販売に取り組んでおり、高級ホテルなどへ販売している。僕らのイチゴの評価は高く、生産が追いつかないほどのオーダーが毎日のようにホテルから飛んでくる。
ホテルへの販売を通じて、生のイチゴはインド人に受け入れられることが十分わかった。今回のクールジャパンイベントでは、日本の農産物ブランドとしての「イチゴ」が一般の消費者にどのように評価されるかを試すためにイチゴスムージー、白いちご化粧品そしてミガキイチゴ・ムスー(スパークリングワイン)の3商品を展示販売した。
■クールジャパンブランドとして「イチゴベリー」をインドでゼロから育てたい
日本ではミガキイチゴのブランド名で販売しているが、さすがにここインドでミガキ×イチゴはあまりにも突飛なので「イチゴベリー」と名付けた。
日本のイチゴが世界中のどのイチゴよりも甘くスペシャルなことをアピールするために、「イチゴ」×「ベリー」。ストロベリーとは一線を画した。
■インド人にスムージーが飛ぶように売れる
日本と比べてインドの物価は5分の1以下。特に食べ物が驚くほど安いインドで、1杯300円もする僕らのスムージーは飛ぶように売れた。物価差を考えると一般のインド人にとってみたらそのスムージーは感覚的には1杯1,500円以上に見えているはずだ。それが飛ぶように売れる。
ミガキイチゴ・ムスー(スパークリングワイン)は1本10,000円近い価格を設定したが、それでも手に入れようとするインド人でブースは大盛況。
(ミガキイチゴ・ムスーはサンプル展示なので残念ながら実際に売ることはしなかった。)白いちご化粧品も好評だった。
インドにもラグジュアリーイチゴマーケットが確実に存在することが分かっただけでも今回出展したかいがあった。そして日本の「イチゴ」がストロベリーとは全く違うフルーツとして付加価値をもって受け入れられる手ごたえを得た。
■GRAが前のめりになって世界に打って出る理由
GRAは東日本大震災後に甚大な被害をうけた宮城県山元町に設立された農業ベンチャーだ。僕らの目標のひとつが日本の農業をグローバルで戦える産業に育てて新しい東北を創ること。
東北では震災前から少子高齢化と都市への人口流出で過疎化が進んでいる。この傾向はここ数年で始まったものではなく構造的なダウントレンドだ。トレンドを上向きに変えるには世界で戦えるレベルの強力な産業を東北に創らなくてはならない。少なくてもそれ位の気概をもたなくてはならない。
スピードは常に相対的なものだ。厳しいようだが東北の再創造は降りてくるエスカレーターを駆け上がるような勢いがなくては成し遂げることはできない。
だから僕らは常に電光石火のスピードを大切にしている。
2月にはムンバイのショッピングモールにイチゴベリーのショップをオープンする予定だ。
農業者の皆さん、一緒に世界に打って出よう!日本の農産物は十分世界で勝負できる。挑戦の先にマーケット、ブレイクスルーは必ず有る。
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