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今年のエンジェルスで大谷翔平とチームメイトだった選手のうち、ポストシーズンに出場できそうなのは…

宇根夏樹ベースボール・ライター
クリス・デベンスキー Jul 15, 2023(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 ロサンゼルス・エンジェルスは、ルーカス・ジオリトら6人をウェーバーにかけている。彼らは、これから違う球団へ移り、今年のポストシーズンに出場するかもしれない。

 それについては、こちらで書いた。

「エンジェルスがFA直前の5人をウェーバーにかけて「売り」に出す。大谷翔平が含まれていない理由は…」

 ただ、獲得の申し出があるかどうかは、まだわからない。

 一方、彼らよりも前にエンジェルスを去り、ポストシーズンに出場できそうな球団へ移った選手もいる。

 8月5日、エンジェルスは、ジェイコブ・ウェブをDFAとした。ウェーバー公示中のウェブに対し、ボルティモア・オリオールズは、獲得の名乗りを上げた。

 エンジェルスでは、29登板で31.2イニングを投げ、奪三振率9.66と与四球率5.68、防御率3.98だった。引き継いだ走者22人のうち、半数の11人にホームインされていた。オリオールズに移籍後は、12登板の10.2イニングで、奪三振率11.81と与四球率5.06、防御率1.69だ。失点は8月26日の1登板しかなく、引き継いだ走者は3人とも生還させていない。

 オリオールズは、リーグ最高の勝率.624を記録していて、ア・リーグ東地区2位のタンパベイ・レイズとは1.5ゲーム差ながら、ワイルドカード・レースの4位に位置するトロント・ブルージェイズには10.5ゲーム差をつけている。

 また、8月25日にエンジェルスからDFAとされたクリス・デベンスキーは、4日後の解雇当日にレイズとメジャーリーグ契約を交わした。今週末から、レイズのユニフォームを着てマウンドに上がる予定だ。

 今シーズンは、29登板で33.2イニングを投げ、奪三振率8.82と与四球率2.41、防御率5.08を記録している。引き継いだ走者27人中、生還されたのは8人だ。

 ポストシーズンのロースターに入れるかどうかは、今後の投球次第だろうが、レイズもポストシーズン進出の可能性は高い。ここまでの勝率.612は、オリオールズに次ぐア・リーグ2位だ。

 ちなみに、ウェブもデベンスキーも、昨年11月にマイナーリーグ契約でエンジェルスに入団した。

 なお、彼らと同じリリーフ投手のザック・ワイスも、ウェーバーを経由し、8月25日にエンジェルスからボストン・レッドソックスへ移った。ただ、ワイスは、レッドソックス傘下のAAAにいる。しかも、レッドソックスのポストシーズン進出は、厳しいところだ。8月26日の時点では、ワイルドカード・レースの3位まで3.5ゲーム差だったが、翌日から4連敗。その差は、6.5ゲームに開いている。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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