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オリックスと阪神は「どの年のドラフト入団選手」が多いのか。阪神には10年前のドラフト1位が3人

宇根夏樹ベースボール・ライター
西野真弘 SEP 23, 2014(写真:アフロスポーツ)

 オリックス・バファローズの日本シリーズ出場資格者名簿に名を連ねる40人のうち、日本プロ野球のドラフトで指名され、プロ入りした選手は、37人を数える。

 そのなかで「最古」のドラフト入団は、2005年の平野佳寿(京都産業大)とT-岡田(履正社高)――当時は岡田貴弘――だ。平野は大学生・社会人の希望枠、岡田は高校生ドラフトの1巡目。オリックスは、1巡目に大阪桐蔭高の辻内崇伸を指名し、読売ジャイアンツと重複。抽選に外れ、岡田を指名した。

 人数は、2014年と2021年のドラフト入団が最も多い。どちらも5人だ。

 2014年の5人は、1位の山﨑福也(明治大)、2位の宗佑磨(横浜隼人高)、3位の佐野皓大(大分高)、7位の西野真弘(JR東日本)、8位の小田裕也(日本生命)。この年にオリックスが指名した9人中5人だ。5位の齋藤綱記(北照高)は、北海道日本ハム・ファイターズを経て、現在は中日ドラゴンズに在籍している。今シーズンは、北海道日本ハムで4登板と中日で31登板。中日では24.2イニングを投げて自責点2、防御率0.73と11ホールドを記録した。

 2021年は、2位の野口智哉(関西大)、4位の渡部遼人(慶應義塾大)、5位の池田陵真(大阪桐蔭高)、6位の横山楓(セガサミー)、7位の小木田敦也(TDK)。こちらは、育成ドラフトの指名選手を含めず、7人中5人だ。出場資格者ではないものの、1位の椋木蓮(東北福祉大)と3位の福永奨(國學院大)もオリックスにいる。

 一方、阪神は、40人中36人が日本プロ野球のドラフト入団だ。

 2008年にオリックスから3位指名を受けた西勇輝(菰野高)を除くと、その翌年の6位、原口文仁(帝京高)が出場資格者のなかでは「最古」となる。

 最多は、2020年のドラフト入団。この年に阪神が指名した8人中(育成ドラフト以外)、出場資格者名簿に入っていないのは、3位の佐藤蓮(上武大)と7位の髙寺望夢(上田西高)の2人。あとの6人は、1位の佐藤輝明(近畿大)、2位の伊藤将司(JR東日本)、4位の榮枝裕貴(立命館大)、5位の村上頌樹(東洋大)、6位の中野拓夢(三菱自動車岡崎)に、8位の石井大智(高知ファイティングドッグス)だ。佐藤蓮と髙寺も、阪神に在籍している。

 また、阪神には、2013年のドラフト1位が3人いる。岩貞祐太(横浜商科大)が阪神の1位、渡邉諒(東海大甲府高)が北海道日本ハムの1位、加治屋蓮(JR九州)は福岡ソフトバンク・ホークスの1位だ。

 阪神は、大瀬良大地(九州共立大)と柿田裕太(日本生命)を抽選で外し、岩貞も北海道日本ハムと重なった。北海道日本ハムは、渡邉の前に、松井裕樹(桐光学園高)、柿田、岩貞の3人を1位で指名した。福岡ソフトバンクは、加治屋の前に、松井と杉浦稔大(國學院大)の2人だ。ちなみに、中日が松井の次に1位で指名した鈴木翔太(聖隷クリストファー高)も、2021年に育成選手として阪神に在籍した。

 育成ドラフトで入団した選手は、阪神に3人、オリックスには2人いる。

 阪神は、島本浩也(福知山成美高)が2010年の2位、大竹耕太郎(早稲田大)が2017年の4位、小野寺暖(大阪商業大)は2019年の1位。大竹は、福岡ソフトバンクに指名された。オリックスは、東晃平(神戸弘陵高)が2017年の2位、宇田川優希(仙台大)は2020年の3位だ。

 なお、日本プロ野球のドラフトにかかっていない選手のうち、阪神の4人中3人は、メジャーリーグのドラフトで指名され、プロ入りした。

 コルテン・ブルワーは、2011年の4巡目・全体122位。シェルドン・ノイジーは、2016年の2巡目・全体58位。ジェレミー・ビーズリーは、2017年の30巡目・全体895位。ドミニカンのヨハン・ミエセスは、ドラフトの対象外だ。

 オリックスの3人は、ドラフトでは入団していない。ベネズエランのマーウィン・ゴンザレスレアンドロ・セデーニョは、ミエセスと同じく対象外。ジェイコブ・ワゲスパックは、2012年にピッツバーグ・パイレーツから37巡目・全体1126位で指名されたが、この時はミシシッピ大に進学し、その後はドラフトにかからず、2015年にフィラデルフィア・フィリーズと契約を交わした。

 7人中、ミエセスとセデーニョ以外の5人は、メジャーデビューしている。

 両チームの選手の出身校については、こちらで書いた。

「阪神とオリックスには「どの高校の出身選手」と「どの大学の出身選手」が多いのか」

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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