以前の記事で、宮城県松島町の町内地区にあるパン屋「ぱんや あいざわ」の美味しいレーズンパンについてご紹介をした。パン生地の圧倒的な弾力と、噛むほどに小麦の甘い香りを感じられるその味わいに、すっかりファンとなってしまった筆者。その味に、同じくして県内外から多くのファンが訪れる人気のお店だ。そのため毎回行くたびに『今日は希望のパンが買えるかな』と、ドキドキしながらお店の戸をガラリと開ける。

そんな人々を虜にしている数々のパンの中で、今回はあえてパンとはちょっと違うメニューをご紹介。それは、ビターチョコレート好きの筆者が感無量となった「ガトーショコラ」だ。

ガトーショコラと聞くと一般的にはケーキ屋や、デパ地下（※百貨店などの地下階にある食品売場）の焼き菓子専門店などで見かけることが多い。そのため、まさかパン屋で出会えるとは思いも寄らず、チョコレート好きの筆者としては、感謝を込めてガトーショコラに拍手を贈りたくなったほど。
大きさは手のひらサイズで、一切れの厚みも1.5センチほどの一般的な装い。しかし、封を開けると他所のそれとはグンと差をつけるほどの、ちょっぴりビターなチョコレートの豊かな香り！パッケージを開けただけで、フワリと周囲の空間をチョコレート色に変えてくれる様な、そんなイメージだ。

断面を見るだけでも、滑らかさと濃厚さが伝わってくるのだが、表面や側面、そして底の部分の焼き上げられたわずかな層からは、'サックリ'とした違った食感を感じられそうな、そんな見た目だ。

フォークを入れると、やはりサクッとした手応えを感じた後に、すぐさまスーっと滑らかな層の中へとフォークが吸い込まれていく。一口頬張ると、極上の滑らかさとチョコレート独特のビターな味わい。そして、驚くのが後味のスッキリさ！
ガトーショコラというと、その濃厚さと強い甘さが重すぎてしまい、食べた後に口に残るような、つまり胃がもたれるような状態になる場合もよくある。しかし、このガトーショコラはスッと口溶けが早く、どっしりとした言わば'くどい甘さ'は無し。チョコレートの上質なほろ苦さと、香りの余韻がほんのりと残る具合だ。

これはおそらく珈琲と合うに違いない、と食べ切った後に思った筆者（今回はしっかりと味わうために珈琲無しで食べ切ったのだった）。ホクホクした笑顔を浮かべて、早速また買いに行こうと思った筆者だ。皆さんも是非！
チョコレート好きの方には特におすすめのガトーショコラ。滑らかさと口溶けの良さ、そして甘すぎないビターな味わいが、最高だぞ。