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ウクライナ軍、1.5キロの爆弾を搭載できる3Dプリンタでパーツを作った「簡易攻撃ドローン」試験飛行

佐藤仁学術研究員・著述家
(写真:ロイター/アフロ)

2023年8月にウクライナ軍の兵士がウクライナで3Dプリンタ製造したパーツと安い電化製品で組み立てた簡易攻撃ドローンの試験飛行をしている動画を英国メディアのTelegraphが報じていた。Telegraphでは「makeshift attack drones(その場しのぎの攻撃ドローン)」と表現している。

この簡易攻撃ドローンは1.5 キログラムまでの爆弾を搭載することができる。動画の中でウクライナ兵は爆弾の代わりにペットボトルに水を入れて試験飛行をしている。

2022年2月にロシア軍がウクライナに侵攻。ロシア軍によるウクライナへの攻撃やウクライナ軍によるロシア軍侵攻阻止のために、攻撃用の軍事ドローンが多く活用されている。また民生用ドローンも監視・偵察のために両軍によって多く使用されている。ウクライナ軍では監視・偵察目的で導入した民生品ドローンに爆弾や手りゅう弾を搭載してロシア軍の上空から落下させてダメージを与えている。小型民生品ドローンに爆弾を搭載して標的に突っ込んでいく、いわゆる神風ドローンによる攻撃もよく行われている。

今回の動画で紹介されているような攻撃ドローンは既に多くウクライナ軍によって使用されている。市販されている小型民生品ドローンを改造して爆弾を搭載して上空から投下したり、標的に突っ込んでいったりしている。今回の簡易攻撃ドローンは3Dプリンタでパーツを作っておりtelegraphも「粗雑なもの(crudely」と報じている。

▼ウクライナ兵による「簡易攻撃ドローン」の試験飛行(英国メディアTelegraphより)

学術研究員・著述家

グローバルガバナンスにおけるデジタルやメディアの果たす役割に関して研究。科学技術の発展とメディアの多様化によって世界は大きく進化してきました。それらが国際秩序をどう変化させたのか、また人間の行動と文化現象はどのように変容してきたのかを解明していきたいです。国際政治学(科学技術と戦争/平和・国家と人間の安全保障)歴史情報学(ホロコーストの記憶と表象のデジタル化)。修士(国際政治学)修士(社会デザイン学)。近著「情報通信アウトルック:ICTの浸透が変える未来」(NTT出版・共著)「情報通信アウトルック:ビッグデータが社会を変える」(同)「徹底研究!GAFA」(洋泉社・共著)など多数。

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