名キッカーのヘイデン・パーカー、2年目サンウルブズで何がしたい?【ラグビー旬な一問一答】
国際プロクラブリーグのスーパーラグビーへ日本から参戦するサンウルブズは、2月16日の初戦を見据えてオーストラリア合宿中。1月中旬からの国内合宿中、スタンドオフのヘイデン・パーカーが共同取材で意気込んだ。
ニュージーランド出身のパーカーは新加入した昨季、ゴールキック38連続成功というリーグ新記録をマーク。直後の国内トップリーグでは神戸製鋼に入り、ニュージーランド代表112キャップ(代表戦出場数)を誇るダン・カーターらとスタンドオフの定位置を争った。
前所属先のハイランダーズでは、現日本代表ヘッドコーチのジェイミー・ジョセフ、現サンウルブズヘッドコーチのトニー・ブラウンがそれぞれヘッドコーチ、アシスタントコーチを務めていた。
日本屈指のゴールデンブーツは今季、ランプレーでも魅了したいと語る。
以下、共同取材時の一問一答の一部(編集箇所あり)。
――チームの状態は。
「始動から2週間、私は神戸にいました。だから現在(1月28日)はまだ参加して間もない、手探りの状態。でも、このチームは順調に歩んでいると思います」
――以前は日本のパナソニックでプレーし、直近では神戸製鋼にも在籍。日本への慣れは。
「日本人選手とのコミュニケーションの取り方を学べました。何をどこまで期待していいかなどがわかってきた。シンプルに、伝える。幸運なのは、日本人選手の英語力は、リスニングの部分では上がってきている。もし、自分が日本語で何かを伝えなきゃいけないようだったら、よりひどいことになっていたでしょう」
――ダン・カーターから学んだこと。
「彼と近くで過ごせて最高でした。試合に向けたプロセスなど、色々と学べました。彼の高いプロ意識が見られた。あの取り組みがあるからこそ、オールブラックスであれだけプレーでき、神戸製鋼でも大活躍したのだと思いました」
――サンウルブズでは、日本代表候補の選手が季節ごとに入れ替わります。
「選手が入れ替わるタイミングでは、その選手たちがチームになじむための時間が必要。ただ、どの選手もハイレベルです。それにジョセフ、ブラウンがそのあたりのことをコントロールするはずです。(ジャパンもサンウルブズも)同じようなスタイルでプレーすると思うので、意思統一した状態でやれるはずです」
――今年したいプレーは。
「アタックで脅威となりたい。ランを仕掛け、相手に怖がられるようになる。(ゴールキックでは)プロセスは変えない。昨季通りの成功率を残せるかどうかはわかりませんが、できる限り多く決めたいです」
――パーカー選手は日本代表資格を持ちませんが、チームには日本代表のワールドカップでの成功とチームの成功というふたつのミッションがあります。それぞれにどうアプローチしますか。
「ジャパンの強化に繋がることは何でもやりたい。サンウルブズがいいプレーをすればするほど、ワールドカップ間近のジャパンに成果が見えると思います。ジャパンには成功して欲しいと思っています」
日本代表になるには、「国内居住3年以上の代表未経験者」という条件をクリアせねばならない。そのためパーカーは、2019年のワールドカップ日本大会では日本代表としてプレーできない。もっとも「ジャパンの強化に繋がることは何でもやりたい」。足技と判断力で、ナショナルチームを側面支援する。