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第3世代「iPhone SE」は高くなった? キャリア版価格にも注目

山口健太ITジャーナリスト
第3世代iPhone SEは値上がりしている(アップルの発表イベントより)

アップルが新しい「iPhone SE(第3世代)」を3月18日に発売します。価格は第2世代モデルより値上がりしたものの、3月11日からの予約開始に向け、続々と発表されるキャリア版の販売価格にも注目です。

新しいiPhone SEは、これまでのデザインを踏襲しつつも最新プロセッサー「A15 Bionic」を搭載、5G対応やバッテリー駆動時間の伸長など中身を強化しています。しかし第2世代と比べて、価格は64GB版は5万7800円、128GB版は6万3800円と、それぞれ8000円高くなりました。

日本だけでなく、米国においても64GBモデルは399ドルから429ドルになるなど、それぞれ30ドル高く設定されています。理由としては、5G対応に伴う開発コストの増加や、昨今の部品価格の高騰などが反映されている可能性があります。

また、税別と税込の違いも重要です。アップルの発表会で語られる米国での価格は税別であり、購入時に州や市によって異なる税金が加算されます。日本版の価格と比較する際には税別の金額を用いるのがよいでしょう。

税別で比較すると、64GBモデルは米国で429ドル、日本で5万2546円となり、1ドル=約122円の計算になります。これは現在の為替レートよりも円安であり、同日に発表された第5世代iPad AirやMac Studioの価格が1ドル=約113円で換算できることと比べても、違いがあります。

このことから、日本版iPhone SEは米国よりも4000円ほど高めに設定されている印象を受けます。考えられる理由としては、日本向けの「A2782」は世界の中で日本だけの専用モデルとなっており、そのためのコストが上乗せされている可能性があります。

(なお、各国の周波数対応のページで日本版は「A2782」との記載がある一方で、製品仕様のページでは米国版と同じ「A2595」となっています。どちらが正しいのか、アップルに確認中です)

2022年3月16日追記:

アップルのWebサイトが更新され、日本版は「A2782」であることが確定しました。こちらの記事にて取り上げています。

第3世代iPhone SE 日本向けは「専用モデル」。対応バンドを再確認

キャリア版の価格にも注目

アップルの発表を受け、国内キャリアが続々と取り扱いを発表しています。今回はワイモバイルとUQ mobileが、発売日の時点からiPhone SEを取り扱うことを発表しています。

キャリア版の価格は、仕入れ値などの関係から、アップルの直販価格に上乗せした金額になるのが通例でした。しかし楽天モバイルはiPhone 13の発売時に、アップルとほぼ同じ価格を実現したことで話題になりました。

3月11日に始まる予約開始、3月18日の発売に向けて、各キャリアがどのような価格を出してくるか注目です。

・アップル

https://www.apple.com/jp/shop/buy-iphone/iphone-se

・ソフトバンク

https://cdn.softbank.jp/mobile/set/common/pdf/products/apple-spring-2022/model-price.pdf

・ワイモバイル

https://www.ymobile.jp/iphone/iphonese_3rd/?tabid=lineup-detail&tabnum=2

・au

https://www.au.com/content/dam/au-com/extlib/iphone/csv/files/iph-se-3rd_price.pdf

・UQ mobile

https://www.uqwimax.jp/mobile/products/files/iphonese3_price.pdf

・NTTドコモ

https://www.nttdocomo.co.jp/info/notice/page/220311_00.html

・楽天モバイル

https://network.mobile.rakuten.co.jp/info/iphone-220311/

ITジャーナリスト

(やまぐち けんた)1979年生まれ。10年間のプログラマー経験を経て、フリーランスのITジャーナリストとして2012年に独立。主な執筆媒体は日経クロステック(xTECH)、ASCII.jpなど。取材を兼ねて欧州方面によく出かけます。

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