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実況まとめ・Appleイベントの楽しみ方(前編) - 新型Mac登場の瞬間は?

松村太郎ジャーナリスト/iU 専任教員
13インチが追加されたMacBook Pro Retinaディスプレイモデル

米国西海岸時間10月23日午前10時から開催されたAppleのメディアイベント。Twitterで実況中継したログに、解説を加えながら、一気にお届けします。Appleの発表で毎回行われているライブ感を、疑似体験してみて下さい。こちらの記事は前編です。後編はこちらから。

※時間表記は、日本時間を表しています。

オープニング

  • 01:57:34- 西海岸は、インターネット回線が弱すぎて、ライブストリームはちゃんと再生されない。日本の皆さんうらやましいー(謎)
  • 01:58:16- ナレーションと音楽のタイミングもかっこよすぎる。

筆者は毎回のAppleイベントを、リアルタイムでTwitterに投稿しています。毎回、Appleの発表会は限られたメディア、プレスしか会場には入れません。今回は、日本から林信行さん、本田雅一さん、西田宗千近さん、神尾寿さん、石川温さんなどのジャーナリストの諸先輩方が、カリフォルニア州・サンノゼの会場に行きました。Appleの本社からほど近い、シリコンバレーでも最大の街。サンフランシスコからは車で1時間ちょっとの場所です。

会場には入れない場合は、海外メディアを中心に展開しているテキストと写真の実況中継を見ることになりますが、今回のイベントではApple自身がライブキャストを提供してくれましたので、日本の皆さんも会場の臨場感さながらに、話を聞けたのではないでしょうか。

実は日本の方が、家庭の回線状況が良く、我が家は米国で会場からも近いはずなのに、キャストはブチブチと途切れる有様。それでも、映像がないよりはマシ。しかも、今回は美しいシアターで、これまたカメラワークもかっこよく、満足度の高いキャストでした。

ということで、ライブで会見の様子の書き起こしが始まります。普段は英語の実況を書き起こしますが、今回は音声を聞きながら日本語を書き起こす、という作業になりました。まず始めに登場したのは、Tim Cook CEO。今回は自信たっぷり、ゆっくりとした喋り口で、Cook氏のキャラクターが良く出ていました。

  • 02:04:17- Tim Cook氏「おはよう!おはよう!まずはiPhoneに関してのいくつかのアップデート。500万台を売り、過去最も速く売れている。ファンタスティック。歴史の中で最も速く売れている電話。」そしてAppleStoreのビデオ。
  • 02:07:24- Tim「我々のチームはiPhone 5を届けるために多大な努力をしている。同時に新しいiPodを紹介。驚くほど薄いiPod touch。すでに300万台売れた。素晴らしいホリデーギフトに」
  • 02:09:00- Tim「iOS 6。多くのデバイスを最新のiOSで利用できるようにしてきた。1ヶ月で2億台にインストールされた。iOS 6とMountain Lionはシンプル、シームレスに連携するようデザインされている。1億2500万の文書がクラウドに」
  • 02:10:34- Tim「iMessageは3000億通送信される。1秒に2万8000通が送られている。Game CenterはMac、iOSデバイス向けのゲーム環境。共有フォトストリームは写真共有の最良の方法。7000万枚が共有された」
  • 02:12:16- Tim「AppStore。先月、70万本のアプリが掲載された。iPad向けは27万5000本。成長し続けている。顧客は350億本をダウンロードした。あごが外れる。同時に開発者にも良い。既に65億ドルを支払った」

Appleの会見のスタイルは、冒頭のあいさつから、直近のAppleのマイルストーンとなった数字が紹介されます。今回は、iPhone 5が最初の週末に500万台売り上げたこと、それを支えるApple Storeについてのビデオが流れます。「枕」ではありますが、iMessageについては印象的な数字でした。

=iBooks 3発表=

  • 02:14:10- Tim「iBooks。タップだけでベストセラーから写真がダウンロードできる。150万冊のラインアップ、400M冊がダウンロードされた。そこで、新しいバージョンのiBooksを提供する。継続スクロール。iCloudとの連携も可能になる。お気に入りの引用を共有可能」
  • 02:14:55 Tim「14の言語に対応。韓国語、中国語、日本語。今日から無料ダウンロード。」 iBooksは日本語の縦書きに対応してくれた。素晴らしい。

Appleの電子書籍リーダー、iBooksのアップデート。これまで対応していなかった、縦書きの日本語と、左から右へのページめくりに対応し、日本語の書籍が配信される体制が整いました。あとは権利者、出版社、ビジネス的な面の調整になりますね。

=新型Mac- MacBook Pro Retinaディスプレイ、iMac、Mac mini=

製品の発表は、Phil Schiller・ワールドワイドマーケティング担当上級副社長にバトンタッチされます。

  • 02:16:25- Tim「Macについて。PCマーケットの7倍の成長率。顧客満足度ナンバー1になった。デスクトップ、ノート共にナンバー1。継続的に革新していく。Phlにバトンタッチ」
  • 02:18:07- Phil「おはよう。今日はMacにとって大きな費になる。まずはMacBookから。数ヶ月前、15インチRetinaモデルを紹介した。No.1販売は13インチMacBook Pro。パワーと小型さ。」
  • 02:19:29- Phil「13インチMacBook Proを紹介。とても薄い。0.75インチ。20%薄い。3.57ポンド。薄いディスプレイ、MagSafe 2、2xThunderBolt、オーディオ、2xUSB 3、HDMI、SDカードリーダーを搭載。」
  • 02:21:44- Phil「Retinaディスプレイ。13.3インチ2560×1600ピクセル。4倍の密度。4096000ピクセル。2番目に高解像度のノートPC。HDTVとの比較でも200万画素多い。」
  • 02:22:02- Retina15インチを使っているけれど、13インチに乗り換えたくなってきちゃったんだが…。
  • 02:22:45- MacBook Pro 13インチRetinaの中身の画像、なんだか鬼瓦みたいな。
  • 02:25:09- Phil「Mountain Lionはノートパソコンにぴったり。音声認識、AirPlay、ドキュメントin the Cloud、PowerNap。2.5GHz i5、8GB RAM、128GBフラッシュストレージで1699ドル。今日から発売。」
  • 02:26:11 MacBook Pro Retina 13インチが1699ということは、MacBook Pro通常モデルから500ドルアップか。長く使えることを考えても値上げは良いけれど、ちょっとジャンプアップしすぎた感じがするな。また値下げするかな。

まず登場したのは、MacBook Pro Retinaディスプレイモデルの13インチ版。これまで15インチ版がリリースされており、13インチモデルも出てくると見られていただけに予想された新モデルではありました。米国での価格は1699ドルから、日本では144800円から。薄くはなったのですが、CPUはデュアルコアのi5プロセッサのみのラインアップとなりました。

  • 02:29:04- Phil「Mac mini。2.5GHz i5、4GB RAM 500GB HDDで599ドル、サーバ向けは2.3GHz quad-core i7、4GB RAM、2x1TB HDDで999ドル。依然として、最もエネルギー効率の良いデスクトップ。」
  • 02:32:52- Phil「iMac。既に7世代のiMacがある。これが最新バージョン。エッジは5mmの厚さ。80%薄い。ディスプレイを5mm薄くした。フロントガラスとの間の2mmのギャップをなくした。これで45%薄いディスプレイができた。」
  • 02:35:33- Phil「ディスプレイは27インチ(2560×1440)、21.5インチ(1920×1080)。75%反射抑制、セルフキャリブレーション機能付き。FaceTime HDカメラ、デュアルマイク、音量が大きくなったスピーカー。」
  • 02:36:57- Phil「HDDは容量、Flashはパフォーマンス。iMacとMac miniでは3つ目のオプション。「Fusion Drive」。128GBフラッシュストレージ+1TBか3TB HDDを入れ、1つのボリュームとして扱う。OS、アプリはFlash、ファイルはHDD。」
  • 02:39:28- Phil「21.5インチ2.7GHz quad i5、8GB RAM,1TB HDDで1299ドル。11月から出荷。27インチ2.9 quad i5、5GB RAM、1TB HDDで1799ドル。12月から出荷。50%節電。」

続いて、Mac miniとiMacも登場。iMacはデザインをさらに薄くし、エッジは5mmと、いう驚きのデザイン。そしてコストを抑えながらフラッシュストレージとHDDの大容量を実現する「Fusion Drive」というアイディアを導入しています。

後編へ続く。

ジャーナリスト/iU 専任教員

1980年東京生まれ。モバイル・ソーシャルを中心とした新しいメディアとライフスタイル・ワークスタイルの関係をテーマに取材・執筆を行う他、企業のアドバイザリーや企画を手がける。2020年よりiU 情報経営イノベーション専門職大学で、デザイン思考、ビジネスフレームワーク、ケーススタディ、クリエイティブの教鞭を執る。

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米国カリフォルニア州バークレー在住の松村太郎が、東京・米国西海岸の2つの視点から、テクノロジーやカルチャーの今とこれからを分かりやすく読み解きます。毎回のテーマは、モバイル、ソーシャルなどのテクノロジービジネス、日本と米国西海岸が関係するカルチャー、これらが多面的に関連するライフスタイルなど、双方の生活者の視点でご紹介します。テーマのリクエストも受け付けています。

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