シーズン最多セーブの変遷。最初の30セーブは斉藤明夫、初の40セーブ以上は佐々木主浩
セーブは、1974年に日本プロ野球の公式記録となった。この年に佐藤道郎(南海ホークス)が13セーブを記録してから、2017年にデニス・サファテ(福岡ソフトバンクホークス)が54セーブを挙げるまで、シーズン記録は何度も塗り替えられてきた。
当初、セーブの規定は現在と異なり、勝ち星とセーブを同時に記録した投手や、試合の途中で降板しながらセーブを挙げた投手もいるが、遡って数え直してはいない。
最初の30セーブ以上と40セーブ以上は、どちらも現在の横浜DeNAベイスターズから生まれた。1982年に斉藤明夫(横浜大洋ホエールズ)が史上初の30セーブ。その16年後に佐々木主浩(横浜ベイスターズ)が45セーブを挙げ、前年に自身と宣銅烈(中日ドラゴンズ)が打ち立てたシーズン記録の38セーブを大きく更新した。
また、中日では4人がシーズン記録を樹立している。鈴木孝政(1975年と1976年)、郭源治(1988年)、宣(1997年)、岩瀬仁紀(2005年)がそうだ。ちなみに、1974年にセ・リーグ最多の10セーブを挙げたのも、中日の星野仙一だった。
なお、ホールドのシーズン記録は、2005年に両リーグの公式記録となって以降、上書きされたのは1度。2005年に藤川球児(阪神タイガース)が46ホールドを挙げ、2年後に久保田智之(阪神)が並んだ後、2010年に浅尾拓也(中日)が彼らを1ホールド上回った。
2007年の阪神では、久保田が46ホールドで藤川のシーズン記録に追いつき、藤川は46セーブで岩瀬のシーズン記録に並んだ。そこから数年、単独ではなかったものの、藤川はセーブとホールドのシーズン記録を両方揃って保持していた。これらは現在でも、それぞれ2位タイに位置する。