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防災用品を使わないのはもったいない!キャンプと防災どちらも使えるグッズで楽しく備えよう

いわもととしたつキャンプクリエイター/アウトドアライター
最低限ではなく、精神衛生を守れる備蓄があると安心です(写真:写真)

能登半島の地震で幕を開けた2024年。関東や四国でも比較的大きめの地震が発生しており、何となく不安に思っている方も多いのではないでしょうか。

そうなってくると気になるのは、災害に対する備え。防災バッグを用意したはいいけれども、災害に遭うその日までほとんどバッグを開けない、なんてことも考えられます。

一般社団法人フェーズフリー協会によると、「日常時」と「非常時」という2つのフェーズをフリーにすることを「フェーズフリー」と定義されています。

キャンプ用品は防災用品としても役に立つものが多く、普段からキャンプなどで使用しておくと、いざという時に使い方をマスターしていたり、日々の故障に気づいたりすることが可能になります。これこそが「フェーズフリー」の考え方なのです。

フェーズフリーと相性の良いキャンプ用品は?

災害時に活躍するキャンプ用品の中でも、特にキャンプでも活躍できるものをピックアップしました。それぞれのアイテムを選ぶ時に、「災害時に使えるかも」という意識をもって購入してみましょう。

モバイルバッテリー/ポータブル電源

必要な口数や容量などもしっかりチェックしておきたい(写真:写真AC)
必要な口数や容量などもしっかりチェックしておきたい(写真:写真AC)

電気インフラが途絶えた時に役に立つモバイルバッテリーやポータブル電源ですが、使いたい時に十分に充電されていないと満足に給電することが出来ません。倉庫やカバンにしまっておくのではなく、定期的にキャンプに持ち出し、帰ってきたときに満充電にしておくと使えないリスクを減らすことが出来ます。

ちなみにポータブル電源について、出来れば過放電対策がされているものを選びましょう。過放電になると、最悪の場合充電できなくなってしまいます。

LEDランタン

吊り下げ、置きなど、置き方を選べるものが便利です(写真:写真AC)
吊り下げ、置きなど、置き方を選べるものが便利です(写真:写真AC)

電気が来なくなると、明るさが確保できない事で怪我をしたり、精神的な負担が強くかかったりという事が考えられます。そんな時にLEDランタンが1台あれば安心感は段違い。バッテリー式の方がランニングコストが安いですが、災害時の事を考えると電池式の方が望ましいです。

また、ランタンと一緒に白いビニール袋や巾着を用意しておくと、簡易的なシェードになって光を拡散してくれますよ。

カセットコンロ

カセットボンベが使える「シングルバーナー」はコンパクトになるので使いやすい(写真:写真AC)
カセットボンベが使える「シングルバーナー」はコンパクトになるので使いやすい(写真:写真AC)

災害時こそ暖かい食べ物を食べて英気を養いたいもの。アウトドアでは気軽な熱源として、災害時には貴重な熱源として役に立つこと間違いなし。クッカーも一緒にしておくとすぐに湯をわかしたり、調理が出来るので便利です。

ちなみにカセットボンベは災害が起こると品薄になる場合も。こちらもきっちり備蓄しておき、定期的に使用する事で耐用年数が過ぎていたという事を防げます。

寝袋/マット

スペックにより快適な温度帯も異なりますのでご注意を(写真:写真AC)
スペックにより快適な温度帯も異なりますのでご注意を(写真:写真AC)

避難所で睡眠をとる際、自宅から布団を持って行くわけにはいきませんよね。荷物としては少々嵩張りますが、余裕があれば寝袋とマットは持って行きたい所です。ただでさえ不安な避難所生活という事で、中々眠れないという場合も多いでしょう。少しでも睡眠の質を上げるために、用意しておきたいですね。

寝袋もマットもコンパクトになるものを用意しておき、キャンプではサブで使用するというのが良さそうです。

ポップアップテント

ピクニックやデイキャンプでも大活躍のポップアップテント(写真:写真AC)
ピクニックやデイキャンプでも大活躍のポップアップテント(写真:写真AC)

流石に通常のテントを避難所に持ち込むのは厳しいですが、ポップアップテントなら大丈夫。最近は避難所の様子をテレビで見ると、使用している方をちらほらと見かけます。しまうのが意外と大変なので、日常的に練習しておくとスムーズです。

泊まりのキャンプではあまり出番が無いかもしれませんが、2ルームテントの中にポップアップテントで子ども部屋を作るなど、工夫次第で結構遊べますよ。

「備えあれば憂いなし」はもう古い

利用頻度が増えれば相対的にコストパフォーマンスも向上します(写真:写真AC)
利用頻度が増えれば相対的にコストパフォーマンスも向上します(写真:写真AC)

備えあれば憂いなしというのは間違いないのですが、ただ備えておくだけでは様々なリスクに対応できない場合もあります。災害時こそ、予期せぬトラブルは避けたいもの。備えるだけでなく、日常的に使ってこそ安心できる防災と言えるのではないでしょうか。

キャンプクリエイター/アウトドアライター

『子どもを育む場としての「キャンプ」こそ持続可能な社会の第一歩』をテーマに、子どもはもちろん大人の環境意識やサバイバル知識を高めるために日夜活動。実体験を通したキャンプの知識や雑学、マニアならではの考察についてお届けしていきます。

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