元IBFスーパーミドル級王者のカムバック
2021年11月6日にサウル・“カネロ”・アルバレスとの統一戦に敗れ、プロ生活初黒星を喫した元IBFスーパーミドル級王者のケイラブ・プラント。11カ月後の再起戦には勝利したが、2023年3月にWBC同級暫定王者であるデビッド・ベナビデスと対戦し、0-3で判定負けした。
そのプラントが来たる9月14日、カネロの前座として28勝(21KO)無敗1ノーコンテストの31歳、トレバー・マッカンビー戦を迎える。
本来、両者は8月17日に相まみえる筈だったが、マッカンビーがキャンプ中に右目の上を負傷したため延期された。
プラントはおよそ1年半という、キャリアで最も長いブランクを作った。その理由は、PBCとプライムビデオとの契約交渉が長期化したことが挙げられる。PBCが抱えるファイターは、ほぼ全員が2024年前半の試合が決まらなかった。
32歳となったプラントは休止中も毎日ジムで汗を流しており、復帰戦の準備は万端だと陣営は自信を持つ。ケイレブの実父でトレーナーでもあるリッチー・プラントは、「息子は、リングに戻りたくてウズウズしています」と、彼らが暮らす地元発行の新聞『テネシアン』にコメントした。
プラントのトレーナー、スティーブン・エドワーズも言う。
「ケイラブは体のメンテナンスをしっかりやり続けているから、スムーズにカムバックできるよ。彼はベナビデスやその前のキャンプ時よりも、良い状態だ。ブランクの影響は心配していないよ」
プラント本人も強気で話す。
「今は、すべては巻き返しのためだ。カネロと再戦してベルトを全て奪い取って統一チャンプになるか、彼がベルトを返上した後、空位決定戦で王座に就くか。いずれにしても俺は2度の世界チャンピオンを目指している」
イリノイ州出身でアリゾナ州グレンデールを活動拠点とするマッカンビーは、2010年からプロとして活動している。2023年に5年ぶりにリングに復帰し、それ以来3連勝中だ。とはいえ、名のある選手との対戦は無い。PBCは、プラントにとって安牌を用意した。
プラントはもう一度カネロを追いかけるようだが、今後、どんなキャリアを送るのか。