伝説の69連勝!浦和高校がサッカー王国の礎を作る【サッカーの街・浦和ヒストリー】(さいたま市浦和区)
埼玉・浦和のサッカーには110年以上の歴史があると前回、お伝えしたが、埼玉サッカーの発祥の埼玉師範学校でサッカーを学んだ教師たちが県内各地に赴任をしてサッカーを広めていった。
その後、旧浦和市内にある浦和四校(浦和高校、浦和西高校、浦和市立高校、浦和南高校)が21回の全国制覇をする歴史的偉業を成し遂げており、今でも語り繋がれる「埼玉を制するものは全国を制す」という福永健司さん(元衆院議長)の名言が当時、この地が圧倒的なサッカーの力を示していたことを表している。
その草分けとなったのがさいたま市浦和区にある、埼玉県立浦和高校だ。現在も埼玉県内屈指の進学校で、2021年も埼玉県公立高校1位となる、東大に46名合格実績を誇る浦和高校。経営者なども数多く輩出し、現在のJリーグチェアマン、村井満氏もこの浦和高校サッカー部出身となっており、日本サッカー界に貢献した人物も数多く輩出している。この浦和高校サッカー部が戦後の復興期に黄金時代を築き上げる。
初優勝は1949年の東京国体。浅見俊雄(東京大学名誉教授、2010年日本サッカー殿堂入り)倉持守三郎(元国際審判員)らの名手を擁して、1951年に広島国体で2回目の全国制覇を果たすと、翌年の第30回全国高校選手権大会でも優勝して二冠を達成。伝説の公式戦69連勝と言われた快進撃をみせて、全国を席巻した。
その後も、浦和高校は第33回、34回全国高校サッカー選手権大会で連覇。サッカー王国浦和・埼玉の礎を築き、切磋琢磨した前述の浦和四校とともに30年近く、浦和・埼玉のサッカー黄金期が続いていくことになる。