6月後半は一気に暑く、真夏日が記録的に続く可能性も
強まる太平洋高気圧
今週はじめ、6日(月)に関東甲信地方で梅雨入りが発表されたのに続き、きょう11日(土)は九州北部と南部で梅雨入りの発表(速報値)がありました。
週明けの14日(火)から15日(水)にかけては、その他の西日本~東北地方にかけても、一斉に梅雨入りするものと思われます。
いよいよ本州付近でも本格的な梅雨の季節を迎えることになりそうですが、それとともに今度は一気に気温が上がり、ムシムシ梅雨空に移行し、しかも真夏日が連続するような暑さが予想されています。
上図、太平洋高気圧の予想をみると、今週末はまだ沖縄の南あたりに位置していますが、来週半ばには徐々に沖縄付近を包み込み、その後、今月下旬に入る頃には本州のすぐ南まで張り出し、さらに勢力が強まる可能性があります。
太平洋高気圧が勢力を強めるということは、その分、暖かな空気も北上することになるため、晴れ間の広がる日を中心に、30度以上の真夏日が続く可能性があり、また梅雨前線に伴って雨の降る日でも、気温が高く、かなりの蒸し暑さがやってくる予想です。
6月後半は真夏日が記録的に続く可能性も
ウェザーマップが発表した16日間予報の予想最高気温をみると、東北から九州にかけての広い範囲で、来週の週末頃から真夏日が続く予想です。
東京都心や福島では、まだ肌寒い日があり、来週14日(火)から15日(水)頃には20度そこそこの梅雨寒となりそうですが、その後は一気に暑くなるでしょう。
予想幅の高い方にぶれれば、35度以上の猛暑日が続出する可能性もあり、また雨が降って予想幅の低い方にぶれても、28度前後が予想されているため、かなりの蒸し暑さとなりそうです。
東京都心における6月の真夏日日数の多い記録は、1894年と1979年に記録した10日ですから、予想通り来週17日(金)以降、真夏日が連続すれば、過去の記録を更新するような暑さとなる可能性も考えられる状態です。
また福島の6月の真夏日日数記録は1894年に記録した14日で、次いで1946年の13日ですから、やはり17日(金)から真夏日が続けば、過去の記録に迫るような真夏日日数となる可能性も考えられます。
西日本でも同じように今月下旬にかけて、連続真夏日となることが予想されています。
早期天候情報(高温)
気象庁からも暑さに関する注意情報が出されています。
上図は早期天候情報で、おととい9日(木)に北日本に高温に対する注意情報が出されました。早期天候情報とは、その時期としては10年に1度程度しか起きないような著しい高温や低温、降雪量(冬季の日本海側)となる可能性が、いつもより高まっているときに、6日前までに注意を呼びかける情報です。
2週間気温予想
さらにきょう11日(土)は、北日本はもちろん、東日本から西日本にかけて、22日(水)頃の5日間平均気温が平年よりかなり高くなる、すなわち10年に1度程度となる可能性が30%以上という情報も出されました。
今後の予想次第では、週明け早々、関東以西にも早期天候情報の高温が出される可能性があります。
このように、来週の後半以降は、どの資料をみても、暖かな空気に覆われて高温となる可能性が強く示唆されており、暖気がより強まれば、著しい高温となる可能性も想定内です。
今年は5月29日に全国の真夏日日数が261地点に達し、上里見(群馬)と佐野(栃木)で35.2度の初猛暑日を記録するなど、いったん、暑さがピークとなりました。その後やや暑さが落ち着き、関東や東北ではかなり肌寒い日も出現していますが、来週後半からは一気に真夏の暑さ、蒸し暑さが到来すると予想されるため、熱中症など、十分な注意が必要です。