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【富田林市】月の前半だけ営業!寺内町店舗のさきがけ・陶工房飛鳥で今月は100Cups 2023開催中

奥河内から情報発信奥河内地域文筆家(河内長野市・富田林市)

寺内町では、古民家を改修してお店とした、新しくて個性豊かなお店が続々と開店していますね。グルメ系や雑貨系のほか、作家さんがアトリエや工房を兼ねているところもあります。

その中でも、先駆け、最古参というべきお店が、陶工房飛鳥さんです。2001年4月から寺内町でお店を営んでおられるという飛鳥さんは月の後半は創作活動に専念するため、お店の営業は月の前半の15日間だけとなっています。

5月1日から15日までの間、100cups 2023というイベントが行なわれていると聞きましたので、実際に陶工房飛鳥さんに行ってみました。

陶工房飛鳥さんの位置をおさらいすると、杉山家住宅の南東の位置にあります。富田林西口駅からだと杉山家住宅方向に歩き、杉山家住宅の手前の道を右(南)側に歩いていくと工房があります。

こちらが入り口です。中に入ってみましょう。作家でもある飛鳥さんのオーナーさんからお話を伺いました。

お店の中に入ると、陶器製のカップが数多く置いてあります。オーナーさんによると、100cupsはけっこう古くから行なっている展示イベントで、少なくとも2014年ごろから行っているとのこと。

カップの後ろを見ると連番がついています。この場合は99番目のカップ、さらにその下に2023と書いてあるので今年の99番目のカップということを表しているそうです。

100個も作るのは大変ではと思いますが、オーナーさんによれば作り出したらそれほど大変ではないとのこと。

営業は1日から15日ですが、そのうち原則として日曜日と火曜日がお休み。今月は連休の関係で、8日月曜日と9日火曜日がお休みなのだそうです。

またお店が休みの日でも、オーナーさんはお店の隣にある工房にいて、創作活動を行っているそうです。

また、飛鳥さんでは月2回、陶芸教室を実施しています。詳細は陶工房飛鳥さん(0721-23-5523)に問い合わせしてくださいね。

陶芸教室で作った作品が完成するのはどのくらいなのか、オーナーさんに伺ったところ、物によって違いはあるものの、大体1か月前後だそうです。

飛鳥さんの陶器は基本的には工房内にある電気とガスの窯で焼くそうですが、画像のワインクーラーのような大きな作品は、別の場所の大きな窯で焼くこともあるそうです。

さて、せっかくなのでオーナーさんから、飛鳥さんの開業のお話も伺いました。2001年に寺内町で工房を開いたということなので、この地でもう22年が経過しています。

当初は漆工芸のお店などはあったものの、寺内町は人通りもなくとても静かだったそうです。

店内から、外のお庭の様子も眺められます
店内から、外のお庭の様子も眺められます

オーナーさんによれば、旧杉山家住宅こそは今の状態と同じで見学できるようになっていたそうですが、今のように寺内町の古民家を活用したお店はほぼ皆無だったそうですし、イベントもほとんどなかったとのこと。

ちなみに飛鳥さんは、寺内町に来る以前は別のところに工房があったそうです。

では、まだそんなに寺内町に店がなかったころに、なぜ飛鳥さんは寺内町に移転して陶器の工房を開くようになったのでしょうか。

飛鳥さんのオーナーさんが物件の相談をしたときに、芦田書店さんから「寺内町のある大家さんが、自身が所有している古民家の活用について、富田林市役所に相談をしている」という情報をいただいたことがきっかけでした。

「それならば」と、飛鳥さんが入居することになったそうです。

こうして飛鳥さんのオーナーさんが古民家を借りて工房を開くのですが、空き家をそのまま利用したわけではありません。

工房とお店になるように、いったん古民家を取り壊して更地にしたそうです。その時に床をフラットにするなどの工事を行い、元と同じように古い建具を組み合わせて建て直したというのです。

取り壊して最初から作るのなら鉄筋コンクリートなどのほうが簡単なところをあえて、寺内町の古い街並みの雰囲気を残そうと、努力されたんですね。

こうして寺内町に陶器の工房ができたわけですが、寺内町に事務所を持つ一級建築士のNEO GEOさん(外部リンク)に依頼して出来上がったのだそうです。

飛鳥さんは寺内町が脚光を浴びる前から店舗を構えているだけでなく、寺内町の古民家を利用して店を始めるという人たちの先駆けだったわけですね。

さて、改めて店内にある飛鳥さんの作品を眺めていきましょう。

窓側の棚の上にもいろんな作品が置いてあります。

スプーンなどもあるんですね。

こちらは先月の昭和の日に開催されていた「イヌものネコもの雑貨巡り」に登場していたねこちゃんたちです。

陶器以外の布もあります。オーナーさんによればこれは飛鳥さんではなく、たなかみさこさんの作品で、先染めスカーフを店内で一緒に販売しているのだそうです。

さてこちらはビールグラスですが、オーナーさんのおすすめとして、陶器ごと冷蔵庫に冷やしてからビールに注ぐとよりきめ細かい泡になるそうです。

これからはビールの美味しい季節になっていきますから、今の間に陶器のビールグラスひとつ手元においてもよいですね。

余談ですが、飛鳥さんの工房について「近つ飛鳥の渡来人技術を連想させます」という言葉を見つけました。確かに飛鳥というネーミングには、寺内町の北側にある近つ飛鳥がイメージさせられます。

渡来人の技術かどうかはともかく、陶芸工房に陳列している作品の数々を撮影しながら拝見していると、どれも力強さを感じるような気がしました。

陶工房飛鳥
住所:大阪府富田林市富田林町16-19
電話番号:0721-23-5523
アクセス:近鉄富田林西口駅から徒歩10分

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奥河内地域文筆家(河内長野市・富田林市)

河内長野市の別名「奥河内」は、周囲を山に囲まれ3種類の日本遺産に登録されるほど、歴史文化的スポットがたくさんある地域です。それに加えて、都心である大阪市中心部に乗り換えなしで行ける複数の大手私鉄(南海・近鉄)と直結していることから、新興住宅団地が多数造成されており、地元にはおしゃれな名店や評判の良い店なども数多くあります。そして隣接する富田林市もまた、歴史文化が色濃く残る地域。また南河内地区の中核都市として、行政系施設が集まっています。これを機会に、奥河内(一部南河内含む)地域に住んでいる人たちのお役に立つ情報を提供していければと考えています。どうぞよろしくお願いします。

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