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ホーム球場のオールスターでMVP受賞は3人目。かつてのホームで受賞した選手も含めても…

宇根夏樹ベースボール・ライター
シェーン・ビーバー(クリーブランド・インディアンズ)Jul 9, 2019(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 今年のオールスター・ゲームMVPは、シェーン・ビーバー(クリーブランド・インディアンズ)が受賞した。ア・リーグの5番手として、ビーバーは5回表のマウンドに上がり、打者3人をいずれも三振に仕留めた。

 オールスター・ゲームで1イニング以上を投げ、対戦した打者全員から三振を奪ったのは、ビーバーが10人目(いずれも1イニング3奪三振)。4年前のアロルディス・チャップマン(当時シンシナティ・レッズ/現ニューヨーク・ヤンキース)以来だ。2015年はチャップマンの前にジェイコブ・デグローム(ニューヨーク・メッツ)も記録し、今年はビーバーに続き、9回表にチャップマンが延べ11人目となった。

 また、今年のオールスター・ゲームは、インディアンズの本拠地、プログレッシブ・フィールドで行われた。ホームとしている球場でMVPに選ばれたのは、ビーバーが3人目だ。1997年は今年と同じ球場(当時の名称はジェイコブス・フィールド)、1999年はボストン・レッドソックスの本拠地、フェンウェイ・パークで開催され、それぞれ、サンディ・アロマーJr.ペドロ・マルティネスがMVPを手にした。

 今年の始球式で、アロマーJr.は捕手を務め、今シーズン限りで引退するCC・サバシア(ヤンキース)の球を受けた。サバシアも元インディアンズだ。アロマーJr.は1990~2000年にインディアンズでマスクをかぶり、サバシアは2001年にインディアンズの投手としてメジャーデビューした。

 今年のビーバーと同じように、2015年のチャップマンもホームとするグレートアメリカン・ボールパークで投げたが、MVPはマイク・トラウト(ロサンゼルス・エンジェルス)が受賞した。

 なお、かつてホームとした球場でオールスター・ゲームMVPに選ばれたのは、2012年のメルキー・カブレラ(現ピッツバーグ・パイレーツ)しかいない。この年の舞台は、カンザスシティ・ロイヤルズの本拠地、コーフマン・スタジアム。当時のメルキーはサンフランシスコ・ジャイアンツの選手だったが、前年はロイヤルズにいた。

 2017年の後半戦も、メルキーはロイヤルズでプレーした。オールスター・ゲームMVPを受賞した時の球場を、後にホームとした選手は、メルキーを含めて6人を数える。最近では、エリック・ホズマーがそうだ。ロイヤルズにいた3年前に、サンディエゴ・パドレスの本拠地、ペトコ・パークでオールスター・ゲームMVPに選ばれ、昨シーズンからはパドレスのユニフォームを着てプレーしている。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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