ADHD(注意欠如多動症)の女子の特徴3選。家事が苦手!?保育士ママがイラストでわかりやすく解説
こんにちは!発達と育児の支援サポーター『夢 カナエ』です。
わたしは保育士・幼稚園教諭と介護福祉士の資格を持つ、神経発達症(発達障害)のこの親でもあります。
ADHD(注意欠如多動症)と聞くと、『落ち着きがない』『急に席を立ってしまう』など、目に見える多動性や衝動性を想像する人が多いと思います。
実は多動は、体の動きだけではなく、頭の中で起こることもあります。
『考え事や想像に没頭して、指示を聞き逃す』というような、周りの人からは見えない、頭の中の多動によって起こる不注意も、ADHDの特徴として挙げられます。
男性の ADHD は目に見える多動性や衝動性が目立ち、女性では不注意の傾向が多いといわれています。
動きの少ない不注意型のADHDは、じっとしていられない型のADHDほどは目立たないために、子どもの頃は見過ごされてしまうことも多いようです。
そのため大人になってから、自分のADHDに気づくというパターンが女性には多いといわれています。
では、どんなことがキッカケで、ADHDに気づくのでしょうか・・・
今日は【女性のADHD】に注目し、その特性や困りごとをイラストを交えて説明していきます。
1 女性の輪に入りにくい
女性は社会人になってから、ADHDに気づくことが多いといわれます。
職場では、その場の雰囲気を察知して行動したり、周囲に気を配って行動することが求められます。
ADHDを含む神経発達症(発達障害)の人は、このような暗黙のルールを理解することが苦手で、集団の中で不適応を起こしやすいといわれています。
ADHDの人は、会話の途中でも、話の流れとは全く違うことを考えていることがあります。
そして、気づいたら会話についていけず、孤立してしまいます。
また、その場の話題とは関係なく、自分の言いたいことだけをしゃべり続けて、無神経だと思われることもあります。
2 家事が苦手
ADHDの人は、その時々で思いついたことを、持ち前のバイタリティで短時間で仕上げることは得意です。
しかし料理や掃除など、毎日の日課である家事をするのは苦手な傾向にあります。
料理をする時には献立を決めて準備し、切る、温める、盛り付ける等々、複数の作業を同時に行う必要があります。
その過程で、周りのいろんなことに気が散って、最後までやり遂げられないということになりがちです。
あと片付けや掃除では、気になる一ヶ所にこだわってしまい、もれなく全体をキレイにすることが出来なかったりします。
育児中には、子どもの世話に没頭しすぎて、料理や掃除など、他の家事が全く出来ないという人もいます。
3 体調を崩しやすい
ADHDの人は、常に周りに注意を向けて、環境に適応するために神経を使うことも多いため、疲れやすいといわれています。
また、音や光、味などに感覚過敏の傾向があり、普通の人なら不快に思わない程度の刺激でもストレスを感じやすいのです。
そのような過敏さがある一方で、寒さや暑さを感じにくい感覚鈍麻の傾向もあります。
サイト内リンク:【発達障害】真冬でもエアコンをつけないのはなぜ?
真夏にセーターを着て厚着をしたり、真冬にTシャツ1枚で過ごすなど、セルフケアができないために体調を崩すこともありがちです。
まとめ
ジェンダーレスの時代とはいわれますが、まだまだ女性は社会へ出ると、女性らしい気遣いや、振る舞いを求められるのが現実です。
ADHDの『衝動性』や『不注意』などの特性は、職場によっては『気が利かない』『空気が読めない』などというように、ネガティブに評価されることもあるでしょう。
意識しなくても、自然と周りの人と合わせることができる『定型発達』の人とは違って、ADHDなど神経発達症(発達障害)の人は、常に自分で意識して行動しないと、周りから浮いた存在になりがちです。
周りに合わせようと必死になりすぎて、心身の不調などの二次障害を起こすこともあります。
当事者も周りの人も、ADHDの特性を知って、お互いに思いやりを持つことで、みんなが生きやすい社会に近づくことができたらいいですね。
そんなことを願いつつ、今回のイラストを描いてみました。