毎日利用は3/4…ソーシャルメディアの利用頻度を探る
昨今の日常生活に深く浸透したソーシャルメディア。人々はどの程度の頻度で利用しているのだろうか。総務省が2015年7月に発表した「通信利用動向調査」の公開値を用い、実情を確認していく。
次に示すのはソーシャルメディアを使っている人(インターネット利用者の47.3%、調査対象母集団全体比では32.8%)に対して、どの程度の頻度でアクセスしているかを尋ねた結果。赤系統ほど高頻度、青系統ほど低頻度の利用状況となる。
全体では76.5%が毎日、17.0%が週一以上。ほとんどの人が習慣的に使っている。
男女別では中堅層までは女性、高齢層になると男性の方が利用頻度が高い(一部例外もあるが)。そして歳が若いほど高い利用頻度を示している。さすがに6~12歳(小学生)では毎日使っている人は半数程度しかいないが、13~19歳(中高生)になると約9割が毎日使うようになる。もっとも20代に入っても8割強が毎日利用派。
この「若年層ほど高頻度」は年齢との連動なのか、それとも世代連動なのかは現時点では分からない。極論として10年後に同じ調査を実施して、10年区切り部分の回答値が1区分ずつ右にずれるようならば年齢連動では無く世代連動といえる。もっとも、ソーシャルメディア自身の便宜性・操作性の向上や必要性・重要性の積み増し、操作する端末の高性能化などを考えれば、年単位における年齢区分での上昇、例えばシニア層でも毎日利用者が増えるような状況は十分に考えられる。
回答者の世帯年収別、及びソーシャルメディア利用時の機器種類別アクセス頻度は次の通り。ただし機種別の場合は「その機種”でも”アクセスしている人の頻度」であり、「その機種”のアクセス時における”頻度」ではないことに注意。もっとも、機種別回答値の累計とソーシャルメディア利用者数から概算した、平均重複機種数は1.26でしかなく、多くの人はスマートフォンならスマートフォンのみでソーシャルメディアを使っていることが考えられる。
実のところ年収別の差異はほとんどない。ソーシャルメディアは基本的に利用は無料で、課金制の部分は無きに等しく、金銭上のハードルはほとんど無い。ただし微妙に高年収ほど高頻度の結果が出ているのは、仕事などで使う人がいるからだろうか。
他方利用機種別では、スマートフォン利用者によるアクセス頻度が最も高く、タブレット型端末が続く。その他(ゲーム機など)や従来型携帯電話では利用頻度は低い。アクセスそのものが難儀するからかもしれない。
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