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ノルウェー高校生ドラマ『スカム』完結へ、新主人公はイスラム教徒のサナ

鐙麻樹北欧・国際比較文化ジャーナリスト|ノルウェー国際報道協会理事
サナ(中央)と友人たち Photo:NRK

ノルウェーの大人気ドラマ『SKAM』シーズン4の主人公はサナになると、国営放送局NRKは7日に発表した。1話目は10日13時28分に放送予定。サナは主人公候補として人気が最も高かった女子高生。ヒジャブをかぶったイスラム教徒でIman Meskiniが演じる。

このドラマでは暴行、いじめ、同性愛などリアルな社会テーマが取り扱われており、宗教がどのように描写されていくのかが注目される。同時にシーズン4でドラマは完結することを編集チーフのホーコン・モスレット氏は明らかにしている。

「強い個性を持つサナはシリーズの中でもおそらく最も魅力的な登場人物でしょう。ノルウェーとムスリムの両方の文化で生きており、自身の信仰を信じていながら、男の子やパーティーに夢中の女友達に囲まれています」とNRKの報道で語る。

ノルウェーで生きる、ヒジャブをかぶったムスリム女性の今。ドラマはまた大きな熱狂と議論を巻き起こしそうだ。

『スカム』は北欧諸国でも公式放送されており、ノルウェー、スウェーデン、デンマークの公共放送局のネットで最も視聴された作品となった。

Text: Asaki Abumi

北欧・国際比較文化ジャーナリスト|ノルウェー国際報道協会理事

あぶみあさき。オスロ在ノルウェー・フィンランド・デンマーク・スウェーデン・アイスランド情報発信16年目。写真家。上智大学フランス語学科卒、オスロ大学大学院メディア学修士課程修了(副専攻:ジェンダー平等学)。2022年 同大学院サマースクール「北欧のジェンダー平等」修了。多言語学習者/ポリグロット(8か国語)。ノルウェー政府の産業推進機関イノベーション・ノルウェーより活動実績表彰。北欧のAI倫理とガバナンス動向。著書『北欧の幸せな社会のつくり方: 10代からの政治と選挙』『ハイヒールを履かない女たち: 北欧・ジェンダー平等先進国の現場から』SNS、note @asakikiki

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