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【秋田県にかほ市】大人も子どもも楽しめる!「フェライト子ども科学館」で科学を体感しよう

佐藤らなこ地域情報発信ライター(由利本荘市・にかほ市)

こんにちは!地域情報発信ライターの佐藤らなこです。

にかほ市にある「フェライト子ども科学館」に行ったことはありますか?私はこれまで一度もありませんでした。

なぜかというと、

  • 「フェライト」...何それ?わかんな~い。
  • 「科学」...ザ・文系な私が楽しめる?
  • 「子ども」...大人だけで行ってもいいの?

というようなことが理由。拒否反応を示し、勝手に壁を作っていました。

そんな私が「フェライト子ども科学館」に初潜入。結果、けっこう楽しかった。そして、科学に興味を持った自分に気付いちゃいました!

フェライト子ども科学館

フェライト子ども科学館の外観
フェライト子ども科学館の外観


「フェライト子ども科学館」はJR仁賀保駅から徒歩約10分、日本海東北自動車道 仁賀保ICから車で約3分のところにあります。

この日は敷地内から鳥海山が見えました。屋外には、6月と10月に見頃を迎えるバラ園や雲のような形をしたトランポリンなどもあり、近隣にお住まいの方にとっては、ちょっとした休憩スポットにもなっているそうです。

フェライト子ども科学館 受付
フェライト子ども科学館 受付

月曜日は休館日(祝日の場合は翌日)です。また団体等の予約が入っていて、一般の方が入館できない時間帯もあります。行ってからガッカリしないように、事前に「フェライト子ども科学館」のホームページで開館カレンダーを確認してから向かいましょう。

入館料は大人(高校生以上)500円、子ども(小中学生)300円。支払いは現金のみです。

フェライトって何?

フェライトについて
フェライトについて


ところで、科学館の名前についている「フェライトって何なの?」と思う方もいらっしゃるでしょう。

それについては、建物に入ってすぐのところ(受付より手前)に説明と展示があります。まず概要を知りたいという方はお見逃しなく。ちょっと読んでみると...

フェライトとは、酸化鉄を主成分にコバルトやニッケル、マンガンなどを混合焼結した磁性体(電子素材)です。
(※展示資料より一部抜粋)


ということだそうです。恥ずかしながら、ザ・文系な私にはよくわからないのが正直なところ(笑)ひとまず先に進みます。

齋藤憲三・山崎貞一メモリアルホール
齋藤憲三・山崎貞一メモリアルホール

「フェライト子ども科学館」は、大手電子電子部品メーカーTDKの創業者・齋藤憲三氏(にかほ市出身)の生誕100年を記念して、1998年にオープンしました。

TDKは磁性材料フェライト(外部リンク)の事業化のために設立された会社です。

館内には、齋藤氏とTDKの二代目社長として尽力された山崎貞一氏の生涯や業績を紹介するメモリアルホールがあります。興味のある方はぜひ入ってみてください。

好奇心をくすぐる展示の数々

のぞきたくなる展示
のぞきたくなる展示

「フェライト子ども科学館」では、1階で受付をした後に2階に上がり、1階にあるメインの展示室に降りてきて、入口に戻るという館内をぐるっとまわる順路になっています。

そのメインの展示室に行く途中の通路にもたくさんの展示があります。押さずにはいられないスイッチや覗かずにはいられない小窓。好奇心をくすぐる仕掛けがいっぱいです。

磁石を動かす体験展示
磁石を動かす体験展示


こちらは、磁石の力でクリップや砂鉄を動くことを体感できる展示です。

磁石を動かしていると、子どもの頃の懐かしい思い出がよみがえってきました。小学校3年生の理科で磁石の性質について勉強するようなので、授業でやったんだろうな。

「わきあがる雲」コーナー
「わきあがる雲」コーナー


こちらは「わきあがる雲」というコーナー。回転盤を手で回して模様を20秒見つめた後に上の雲の写真に目を向けると、雲が動いて見えるんです。不思議。

「フェライト子ども科学館」では見るだけ読むだけの展示ではなく、実際に触ってみる、動かしてみることで学べる展示がほとんど。なので大人だけだったとしても、まわりの目なんて気にせず、ここでは何でもやってみることが大事です!

リニューアルで新展示誕生!

マグネットサーカス
マグネットサーカス


「フェライト子ども科学館」は今年3月にリニューアルし、新しい展示が2つできました。1つ目はこちらの「マグネットサーカス」です。

輪の中にボールを投げ入れると、スクリーンに設置されている電磁石に電気が流れ、それと連動して映像の中の小人が動き出すというしくみです。

何色と何色の輪に同時にボールが入ると何かが起こるなどのルールもあるので、説明を読んでから遊び始めるとより楽しめます。


私もちょっとやってみましたが、ボールが輪の中に全然入らない...いい大人がムキになり始めます(笑)子どもの目が気になるという方は、空いている平日にぜひどうぞ。

ペタペタマグネット
ペタペタマグネット


新しい展示2つ目はこちらの「ペタペタマグネット」です。映像の中の磁石と自分が一体となり、上から落ちてくるアイテムの中から磁石にくっつくものをキャッチしていきます。

時間制限もあり、対戦型なのでゲーム感が強く、大人も子どもも大興奮!磁石にくっつくものとくっつかないものを判断しないといけないので、勉強にもなりますね。


子どもに人気の展示は...

ぐるぐる発電アタック
ぐるぐる発電アタック

ちなみにこの日はちょうど小学校3年生の校外学習(遠足)と一緒になり、子どもたちが遊ぶ様子を拝見させていただきました。

子どもに人気なのは、前述の「マグネットサーカス」や「ペタペタマグネット」やこちらの「ぐるぐる発電アタック」など、映像と連動している展示。その気持ちは大人の立場からでもよくわかります。

この「ぐるぐる発電アタック」は、画面の真ん中に出てくる気象条件に合わせて、最も効率のいい発電方法のマークをタッチするというものです。これもやってみたんですけど、むずかしく考えすぎちゃってタッチするのが遅すぎる私でした...。

反射神経テスト
反射神経テスト


こちらの「反射神経テスト」にも多くの子どもが集まっていました。ゲームの要素があるもの、誰かと競うものは人気がありますね。

バランステスト
バランステスト

こちらの「バランステスト」も順番待ち中。元気いっぱいの子どもたちは体全体を動かして体験できる展示が好きなようです。

子どもたちは「次はそれ、その次はあれ」と体験展示にどんどん触れていて、飽きている様子の子どもは一人も見かけませんでした。

展示は約70種類!

磁石レース
磁石レース


こちらの磁石レース、館長さんと対戦してみました。左右で難易度が違います。

磁石で鉄の球をゴールまで運ぶんですが、途中で磁石から離れた球がスタートまで戻っちゃって、大幅なタイムロス!その後は慎重になりすぎて全然ダメ。負けました...。

大人でもこんなに必死になれる磁石レース。親子で競い合うのもおもしろそうです。

あれ?拒否反応を示していた私がけっこう楽しんじゃってる?

熱気球
熱気球

「フェライト子ども科学館」には、大小合わせて約70種類も展示があるんだそうです。それは飽きさせないということもあるでしょうし、いろんな人の興味関心に応えるためかなとも思いました。

また、標準的な見学の所要時間は約1時間ということですが、小さな展示もしっかり見てまわり、体を使う展示に没頭すればあっという間かもしれません。

しくみを知りたくなったら...

スピーカーのしくみ
スピーカーのしくみ

体験型の展示がほとんどですが、体感して終わりではなく「これはどういうしくみ?」「なんで?」「どうなってるの?」と思う方もいらっしゃるでしょう。

そのような時には展示物の横に原理やしくみについての簡単な説明書きがあるので、それを読むとわかるかなと思います。

よくわからない&もうちょっと知りたいという時は、展示室に常駐しているスタッフの方に聞いてみてください。

フェライト磁石づくり体験

実験コーナー
実験コーナー

「フェライト子ども科学館」では毎週土日、磁石づくり体験を開催しています。大人、子ども関係なく、参加できます。開催時間は以下の通りです。

  • 毎週土曜日 13:30~14:00
  • 毎週日曜日 10:30~11:00 / 13:30~14:00

真剣な眼差しの子どもたち
真剣な眼差しの子どもたち

この磁石づくり体験では、磁石の力が出ていないフェライトを着磁器の中に入れて、永久磁石に変えるという実験を行います。

こうして文章にするとむずかしく感じられて理解しづらいことも、手で触って、目で見ての実験となると、わかりやすくなります。子どもたちもこんな真剣な表情に。

磁石づくりに使う着磁器
磁石づくりに使う着磁器

どういうしくみで永久磁石に変わるかについては、実験に参加する方々の求めに応じて解説しているそうです。

私も体験してみたんですが、フェライトが一瞬で永久磁石に変わったのを見て「ん?なんで?どういうこと?」と疑問符がたくさん頭に浮かびました。

見て、ふれて、楽しんで、きみの中の「科学する心」を発見してみよう!

フェライト子ども科学館HP(外部リンク)より


この文そのまま!科学に拒否反応を示していたはずなのに、自然と興味を持ち始めちゃってる自分に気付いちゃいました(笑)

フェライトの解説パネル
フェライトの解説パネル

フェライトについてもう少し詳しく知りたいという方は、2階から1階に下りるスロープの壁にあるパネル展示等をご覧になるといいかと思います。

実験のテーマである「フェライトが永久磁石になるまで」の解説パネルもあります。

小さなお子様連れや家族3世代でも!

遊戯室は利用無料
遊戯室は利用無料


館内には未就学児連れの方は無料で利用できる遊戯室もありました。小学生以上の兄弟姉妹が展示室で遊んでいる間に、ここで待つということもできますね。


また、屋内施設なので「天気悪いけど、どこ行こうかな」なんていう時の目的地のひとつとしても良さそうです。

これまで「フェライト子ども科学館」に行かなかった3つの理由ですが、

  • 「フェライト」...なんとなくわかった。
  • 「科学」...ちょっと興味を持っちゃった。
  • 「子ども」...大人だけでも十分楽しめる!

実際に行ってみて、以上の結果となりました。体験型展示で楽しく遊ぶことで、いつの間にか科学の世界に引き込まれています。むずかしく考えなくていいんだなという安心感も生まれました。

大人だけでゆっくりみてまわりたいという場合は、平日か子ども達の長期休暇を除いた土日がおすすめとのことです。

【フェライト子ども科学館】
住所:秋田県にかほ市平沢字宝田4-1
電話番号:0184-32-3150
開館時間:9:00~17:00(入館は16:00まで)
休館日:毎週月曜日
※月曜日が祝日の場合は、翌日平日が休館。
入館料:大人(高校生以上)500円、子ども(小中学生)300円
駐車場:あり
公式ホームページ(外部リンク)
公式X(外部リンク)

※本記事に記載の情報は執筆時のものです。

※本取材ではフェライト子ども科学館様のご協力により、入館料無料でお招きいただきました。本記事制作にあたってはガイドラインに基づき公平中立に制作しています。

※取材協力:フェライト子ども科学館、羽後町立三輪小学校(写真掲載承諾済)

地域情報発信ライター(由利本荘市・にかほ市)

生まれも育ちも秋田市。夫の転勤に伴い、2022年より由利本荘市在住。おいしそうなものや楽しそうな場所、おもしろそうなことにいつもアンテナを張っています。元旅行会社勤務の視点と住民目線との両方から由利本荘市とにかほ市の魅力を発掘し、ワクワク楽しくなる情報をお届けします。

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