人口減の中、いよいよコンビニも店舗で顧客を待っているだけでなく、配送してお客さまに寄り添っていく必要があります。

倉庫型のネット通販の世界では全国ではAmazon、首都園ではヨドバシカメラとある程度市場では決着がついているが、ネットで注文から最短30分で配送するクイックコマースでは、コンビニが中食(持ち帰りの食品)を有して倉庫型のネット通販では展開が難しいため、コンビニのクイックコマースは今後市場シェアを一挙に高めていく可能性が高い。

クイックコマースでは、ローソンがウーバーなどの配送業者と組んで先行していたが、コンビニの王者セブン-イレブンが7NOWで本格的に参入してきている。

現状は東京　神奈川　埼玉　千葉　広島　北海道の1部エリアの展開となっている。

仕組みを自前で対応し配送の部分のみ外部と連携するという考え方での対応となり、配送まで自前でと考えて9年ほど試行錯誤を繰り返して対応が遅れていた分野での巻き返しが図れる可能性が高く、自前主義のこだわりを捨てた事が功を奏しそうだ。

コンビニのクイックコマースでは配送員の問題とともに、店内で商品のピックアップ作業に時間がかかるという課題があります。今回は仕組みを配送業者ではなくセブン-イレブンが持つ事により、凄くシンプルな為、改善に余地はあるものの店舗従業員が扱いやすいのは素晴らしい。配送業者の仕組みを使うとそれぞれのシステムがコンビニの店員には分かりづらく、商品ピックアップに手間取ってしまう。今回はピックアップする専用端末で商品をスキャンするだけで決済も終わり、ピックアップ後にレジ登録を再度する必要が無く店舗の作業が著しく軽減される。

また、自社の仕組みのため、ピックアップ画面のインターフェースが分かりやすく、他のコンビニチェーンの展開アイテムが50〜500品に限られるのに対して、セブン-イレブンは2800品展開と店内のほとんどの商品が対象となり、顧客に対して圧倒的な品揃えと利便性で差別化が図られている。

また、配送業者へ払う費用は配送費のみとなり、仕組みなどを利用する際の手数料がかからないため、他のコンビニよりも宅配特別料金や宅配料が安くなるとの見込みでもあるようだ。

現状　セブン-イレブンが公表している数値としては、1日　21件　5万4219円の個店売上を公表している。この店舗は利用の多い店舗と推察されるが、利用が少ない店もまだ多々あるという状況でもあるようだ。クイックコマースは大都市圏中心になりそうだが、認知が広がれば一挙に利用件数も増えていくだろう。

また、今後は様々な配送方法のトライにも期待が出来る。離島や過疎地へのANAと協業したドローンを利用した配送は、まさに日本全国津々浦々までセブン-イレブンの厳選した品揃えが顧客に運べるというのは、まさに便利な店コンビニの面目躍如となるサービスだ。ドローン配送の法規制の問題をクリアしつつこちらも買い物難民を救う施策として期待したい。

オフィス内では、ライスというオフィス内配送ロボットが配送を請け負うようだ。こちらはソフトバンクの本社のある竹芝のビルですでに2年展開をされていて、今回セブン-イレブン本社ビルでの実証実験にまでこぎつけている。こちらはエレベーターの設備との連動が必要なため、一朝一夕で展開する事は難しいそうだが、今月からは路上でのロボット配送の実験をスタートするとの事なので人手不足対応の中、ラストワンマイルの配送をロボットがする未来に向けての試行錯誤の実験で実現に向けて頑張って欲しい。

現状7NOWのクイックコマースの利用は7割は女性という事で、そんな強み活かした商品の展開やキャンペーンなども期待したい。

様々なサービスがアメリカにインフラを依存する中、クイックコマースは日本のコンビニが中心になるべく進化を遂げて欲しい。