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そごう・西武の4年ぶりの百貨店元旦初売りは大盛況!そこには百貨店復活のヒントが満載。

渡辺広明コンビニジャーナリスト/流通アナリスト
そごう横浜店の元旦オープン1時間後 筆者撮影

コロナ禍の行動制限がなくなり4年ぶりに元旦の百貨店やスーパーの初売りが一部の店舗でスタートした。

首都圏の百貨店の元旦営業は、そごう・西武のみという事で大変な賑わきをみせている。2023年にはストライキで暗い影を落とした西武池袋店やそごう横浜店はバブル期のように売り場が人で溢れている。

そごう横浜店に10時オープンの1時間前に行ってみたら、横浜駅直結の好立地という事もあり並ぶのが嫌になるほどの大行列だった。

地下街ポルタまで続く行列 筆者撮影
地下街ポルタまで続く行列 筆者撮影

デパ地下グルメの福袋が人気を博しているのが大人気の要因で、デパ地下人気による噴水効果で上階にも平日には見られない顧客が買い物する光景を目にする事が出来た。

百貨店やスーパーの元旦営業は昭和にはなされておらず、平成に入り徐々に増えていき、2000年に入ると一般化して福袋の元旦の初売りは日本の風物詩となった。

しかしながら、平成の後半には売上も落ちていき、従業員の労務環境を見直す動きもあり、三が日を休業する百貨店も出てきはじめ、コロナ禍によって元旦営業する百貨店が完全に無くなっていた。

今年の元旦百貨店の初売りは、一部百貨店の営業だけであるという前提ではあるが顧客の殺到具合を目の当たりにすると巨大ターミナル駅近くの福袋を武器とする初売りは、顧客の絶大な支持がありビジネスとして十分旨みがありそうだ。顧客の中に刷り込まれている福袋の初売りは、旅行や帰省などをせず、自宅で過ごす層にとっては身近な生活圏で非日常を体験出来る良い機会になっている気もする。

平成の元旦営業は、昭和の売上至上主義を引き摺り費用対効果が低くても従業員の出勤の頑張りにより店を開いていた感がある。

これからの令和の元旦営業は、立地に応じて売上とともに一番大事な利益を重視して営業するスタイルに変更していきそうだ。

元旦の百貨店営業は、立地によっては年間最大の売上を取れる可能性がある店舗も多そうで、三が日営業の代わりに年間の平日で売上の低い店を3日間休業するほうが効率的な運営とも言えそうで、売上と従業員満足を両立出来る対応策なども来年以降検討されて行くのはではないだろうか。

大型駅ターミナルにある百貨店は生活圏内の身近な立地で、非日常の楽しさを提供する強みが

今年の元旦営業の2店舗の盛況が証明しているのは間違いない。

今回のそごう横浜店近くのヨドバシカメラマルチメディア横浜は、日常期での商売をを基本としているため通常より若干少ない客の入りにも見えた。

百貨店には、北海道展などの大型催事とデパ地下の人気を活用して年中非日常ほお祭り騒ぎの演出をして売上を生み出して行ける可能性を感じた。直近はインバウンド顧客の後押しもあり、お祭り騒ぎの演出は今後の勝ち筋戦略のポイントとなり、首都圏のそごう横浜・池袋西武2店舗の元旦営業の初売りには、百貨店復活のヒントが沢山詰まっていたような気がする。

コンビニジャーナリスト/流通アナリスト

渡辺広明 1967年生まれ、静岡県浜松市出身。コンビニの店長、バイヤーとして22年間、ポーラ・TBCのマーケッターとして7年間従事。商品開発760品の経験を活かし、現在 (株)やらまいかマーケティング 代表取締役として、顧問、商品開発コンサルとして多数参画。報道からバラエティまで幅広くメディアで活動中。フジテレビ「Live News a」レギュラーコメンテーター。 「ホンマでっか⁉︎TV」レギュラー評論家。全国で講演 新著「ニッポン経済の問題点を消費者目線で考えてみた」「コンビニを見たら日本経済が分かる」等も実施中。

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