食品の消費減税が必要な理由。スーパーの買い上げ点数が減っている。
実質賃金が17ヶ月連続でマイナスが続く中、消費者の食品に対する値上げ疲れが鮮明になってきている。
アフターコロナのスーパー各社の多くは売上は前年を上回り好調に推移しているが、その中身は客数減少を原材料・エネルギー・物流費の高騰に起因する値上げによる商品単価アップをカバーしているのが現状だ。
その中で最も気になっているのは1人当たりの買い上げ点数だ。
2023年の3〜8月期のマルエツ4.5%減、カスミ5.3%減、マックバリュ関東2.7%減 といずれもダウンしていて、埼玉スーパーの雄、ヤオコーも9月度、一品単価6.2%増に対して 買上点数は2.2%減となっている。
"必要なモノだけを買う"という消費行動が鮮明になっている数値で、今後の消費の先行指数に
なっていると考えられる。
節約にとっては最適な消費行動ではあるが、生活に彩りを添えるという側面として寂しく、経済面からみても経済のシュリンクが加速していく一因となるのは間違いない。
暮らしていくために必要な衣食住の中でも、食は喫緊の生活には最も重要となる。平成デフレでアパレルを着るものさえ選ばなければ、服は
タンスにたくさんある。住は持ち家であれ賃貸であれ現状を維持するしかない。食に関しては
食べていかなければ生きず、物価高の値上がりでも最低限は買う必要があり、ちょっと贅沢の食は諦めなければならない。
そう考えると、食品や外食のカテゴリーに絞った消費税の減税が経済活性化の観点からも実は必要という気がしている。
ユナイテッド・スーパーマーケット・ホールディングス(U.S.M.H)
イオン傘下のマックスバリュ関東・カスミ・カマルエツを展開。
2023年3月から8月前年同期比
マックスバリュ関東
既存店売上 3.5%増
客数 0.2%減
客単価 3.7%増
カスミ
既存店売上 5.7%減
客数 5.2%減
客単価 0.6%減
マルエツ
既存店売上 2.2%増
客数 2.3%増
客単価 0.1%減
2023年9月前年比
ヤオコー
既存店売上 8.1%増
客数 3.9%増
客単価 3.9%増