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帝京大学・本郷泰司キャプテン、いまが「いい雰囲気」のわけは?【ラグビー旬な一問一答】

向風見也ラグビーライター
高校時代もキャプテンを務めた(著者撮影)。

 一昨季まで大学選手権9連覇を達成した帝京大学ラグビー部は、昨季の同選手権では準決勝敗退。今季の本郷泰司キャプテンが、覇権奪回を目指すチームの雰囲気について語った。

 京都成章高校出身の本郷は身長180センチ、体重93キロのセンターだ。タックルを長所とする。現在は肩を故障しており、開催されている関東大学春季大会Aグループは欠場中。もっとも、「もうじき復帰できる」とのこと。「愛されるチーム」を目指したいとも話す。

 以下、共同取材時の一問一答の一部(編集箇所あり)。

――ここまで、いかがですか。

「雰囲気よくできている。去年の2~3月は、試合がないため練習が…となっていたのですが、今年は(前年度の選手権で)負けたことへの悔しさもあったので、厳しい練習にも皆で立ち向かっていました。負けたことをプラスに捉えてできているんじゃないかと。(春季大会で)勝ってゆくことで自信をつけて、もっともっとよくなると思います」

――隙が無いように映る帝京大学でも、昨季のオフ明けはやや練習に身が入っていないように映ったとのこと。外部の人は意外に思うかもしれません。

「やはり、日本選手権もなくなったことで、少し、気持ちが入り切れていないところがあった気がします(※)。ただ、今年はそういうところが大分、抜けてきました」

※ 2017年度から日本選手権への学生出場枠がなくなった。以前の帝京大学は同選手権でのトップリーグ勢撃破を目指していたため、目標設定の縮小化を余儀なくされていた。

――今年はどうしていきたいですか。

「チームのために自分が頭を使い、リーダーシップで周りを引っ張る。逆境に立った時も皆を導き、勝利(を目指すこと)もそうですが、愛されるようなチームを作って行けたら。ラグビーのプレーだけではなく、私生活、人間性でも他の大学とは違う部分を見せる。頑張れて、気付けて動ける集団になれば、愛されるチームになると思っています」

 

 帝京大学は他クラブに先んじて、クラブハウスの清掃などの雑務を上級生が担う文化を醸成。3年生以上の選手は一様に「2年生までは自分のことで精いっぱいだったが、上級生になってチームのことを考えるようになった」と口にする。その隊列の先頭に立った本郷は、対人スキルとパフォーマンスを紐づける形で進化を誓う。

ラグビーライター

1982年、富山県生まれ。成城大学文芸学部芸術学科卒。2006年に独立し、おもにラグビーのリポートやコラムを「ラグビーマガジン」「ラグビーリパブリック」「FRIDAY DIGITAL」などに寄稿。ラグビー技術本の構成やトークイベントの企画・司会もおこなう。著書に『ジャパンのために 日本ラグビー9人の肖像』(論創社)『サンウルブズの挑戦 スーパーラグビー――闘う狼たちの記録』(双葉社)。共著に『ラグビー・エクスプレス イングランド経由日本行き』(双葉社)など。

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