「Clubhouse」中国で利用できず 当局規制か、テスラCEOはCO2削減技術に賞金1億ドル
今日、筆者が注目した海外発の最新テクノロジーニュース3本をダイジェストで
[1]音声SNS「Clubhouse」中国で利用できず、当局規制か
米企業が運営する音声SNSアプリ「Clubhouse(クラブハウス)」が中国本土で利用できなくなったと、ロイターや米CNBCなどが2月8日に報じた。当局が規制に乗り出した可能性があるという。
中国のSNS「微博(ウェイボ)」には、現地時間8日午後7時30分(日本時間午後8時30分)から問題が生じたと報告する書き込みが相次いだ。アプリを開くと「SSLエラー発生、サーバーへの安全な接続ができません」とのメッセージが表示されるという。
ロイターは同7日、クラブハウスに中国本土の利用者が殺到していると報じていた。新疆ウイグル自治区の収容施設や台湾の独立、香港の国家安全維持法といった政治的な話題に多くの人が耳を傾けていたという。
クラブハウスはロイターのコメント要請に応じていない。中国サイバーセキュリティー法を所管する国家インターネット情報弁公室は業務時間外のため、電話がつながらないという。
[2]テスラCEO、CO2削減技術に賞金1億ドル
米電気自動車(EV)大手テスラのイーロン・マスクCEO(最高経営責任者)が二酸化炭素(CO2)削減技術のコンテストに総額1億ドル(約105億円)の賞金を提供すると、米CNBCが2月8日に報じた。
コンテストを主催する米NPO「Xプライズ財団」によると、2021年4月22日のアースデー(地球の日)にガイドラインを公表し、参加登録を受け付ける。
1年半後に優秀な15チームを選び、それぞれに100万ドルを提供。同時に学生の25チームを選び、それぞれに20万ドルを提供する。
各チームはその後も開発を続け、25年のアースデーに最優秀チームを決める。残りの賞金8000万ドルは、最優秀(5000万ドル)、2位(2000万ドル)、3位(1000万ドル)に振り分ける。
「カーボン・キャプチャー」と呼ばれる、排出源や空気中からCO2を取り込んで、再利用したり隔離したりする技術の開発を競う。
[3]三菱商事と英蘭シェル、アマゾンに再エネ電力供給
三菱商事子会社の蘭電力会社エネコと英蘭石油大手のロイヤル・ダッチ・シェルが、米アマゾン・ドット・コムに再生可能エネルギーによる電力を供給すると、ロイターが2月8日に報じた。
エネコとシェルはオランダで出力計75万9000キロワットの洋上風力発電所を建設する計画で、2023年に稼働する予定。
エネコは13万キロワット分を、シェルは25万キロワット分(計38万キロワット)をアマゾンに供給する。
アマゾンは年間100億個の荷物を配達しているほか、巨大なデータセンター施設を持っており、環境活動家や従業員から気候変動対策を強化するよう求められているという。