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五輪代表の「球界のランボルギーニ」 先頭打者弾と快足飛ばして美技見せる<韓国KBOリーグ>

室井昌也韓国プロ野球の伝え手/ストライク・ゾーン代表
一発を放ちナインが持つ扇風機で迎えられるパク・ヘミン(写真:サムスンライオンズ)

10日の韓国KBOリーグは3試合が感染症関連で中止、2試合がナイトゲームで行われました。

サムスンライオンズ-ロッテジャイアンツ(テグ)はサムスンがウォン・テイン投手、ロッテはパク・セウン投手が先発。どちらも東京オリンピック(五輪)の韓国代表で、慶北(キョンブク)高校の5学年違いの先輩後輩の顔合わせとなりました。

試合は3回が終わったところで激しい雨が降り、雨とグラウンド整備のため1時間52分の中断。試合再開後もマウンドに上がったサムスンのウォン・テイン投手は、5回77球を投げて被安打4、失点1。ロッテのパク・セウン投手は3回6安打3失点で、2番手以降に託しました。

サムスンは野手の韓国代表、1番のパク・ヘミン選手が1回裏、フルカウントからライトへ先頭打者アーチとなる今季4本目のホームラン。試合はサムスンが3-2で逃げ切り勝利し、この一発が決勝打になっています。

パク・ヘミン選手は4打席目に俊足を生かしてバントヒットを成功。センターの守備では7回表のイ・デホ選手の左中間への打球を快足を飛ばして追い、ラバーフェンスを左足で蹴り上げて、フェンス上部に当たろうかという打球をジャンピングキャッチするファインプレーを見せました。

サムスンの先発ウォン・テイン投手は、リーグ単独トップの10勝目(4敗)を挙げています。

◆「通算310盗塁の『ランボルミニ』」

盗塁王を4度手にし、現役2位の通算310盗塁を誇るパク・ヘミン選手。その俊足ぶりからスーパーカーで知られる自動車メーカーの「ランボルギーニ」と、ヘミンの呼び名の「ヘミニ」を合わせた「ランボルミニ」という愛称がついています。今季の盗塁数はリーグ2位の28個です。

◆「3人増え、1軍の感染者5人に。3試合中止」

9日に2人の感染者が見つかったNCダイノスはPCR検査の結果、新たに1人が陽性とわかりました。また6、7日にNCと対戦し、PCR検査を行ったトゥサンベアーズも2人に陽性反応があり、KBOリーグ1軍の感染者は計5人となっています。9日に続き、10日もトゥサン-LGツインズ(チャムシル)、キウムヒーローズ-NC(コチョク)が中止になりました。

また2、4日にトゥサンと対戦したKIAタイガースも、1軍全員がPCR検査を受けるためこの日のKTウィズ戦が中止になっています。

<きょうのアン・グォンス(安田権守、トゥサン)>

ハンファイーグルスとの2軍戦に出場はありませんでした。

⇒ エリートだった「早稲田の腕立て王子」が遠回りして韓国でつかんだプロ野球選手の座

以下が2試合の結果です。

◇7月10日(土)の結果

・トゥサン 中 止 LG(チャムシル)

 勝:

 敗:

・キウム 中 止 NC(コチョク)

 勝:

 敗:

・SSG 1 - 3 ハンファ(インチョン)

 勝:キム ミンウ

 敗:オ ウォンソク

・サムスン 3 - 2 ロッテ(テグ)

 勝:ウォン テイン

 敗:パク セウン

・KIA 中 止 KT(クァンジュ)

 勝:

 敗:

⇒ KBOリーグ順位表(ストライク・ゾーン)

⇒ 2021年 韓国プロ野球日程表(ストライク・ゾーン)

※本項目は韓国KBOリーグ各球団から写真使用の許可を得ています。

韓国プロ野球の伝え手/ストライク・ゾーン代表

2002年から韓国プロ野球の取材を行う「韓国プロ野球の伝え手」。編著書『韓国プロ野球観戦ガイド&選手名鑑』(韓国野球委員会、韓国プロ野球選手協会承認)を04年から毎年発行し、取材成果や韓国球界とのつながりは日本の各球団や放送局でも反映されている。その活動範囲は番組出演、コーディネートと多岐に渡る。スポニチアネックスで連載、韓国では06年からスポーツ朝鮮で韓国語コラムを連載。ラジオ「室井昌也 ボクとあなたの好奇心」(FM那覇)出演中。新刊「沖縄のスーパー お買い物ガイドブック」。72年東京生まれ、日本大学芸術学部演劇学科中退。ストライク・ゾーン代表。KBOリーグ取材記者(スポーツ朝鮮所属)。

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