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Facebookは音楽家にフェアな金額を支払うべきだ ノルウェー著作権団体が宣戦布告

鐙麻樹北欧・国際比較文化ジャーナリスト|ノルウェー国際報道協会理事
ノルウェー歌手を代表するSusanne Sundfor Photo:Abumi

「北欧でのデジタル音楽慣習」YouGov調査によると、15~65歳のノルウェー人における40%がFacebookで毎週音楽を聴いていることが判明した。YouTubeでコンサート動画や音楽ビデオを見ている人は45%。

コンサート会場で撮影された音楽を見たことがあると回答した人は、Facebookで63%、Instagramで35%、Snapchatで33%、Twitterで10%、WhatsAppで9%と、Facebookが多くを占める。

ノルウェーの若者がストリーミングで音楽を聴く割合は特に高く、12~17才の64%、18~29歳の54%。

ノルウェー音楽著作権協会TONOは、「Facebook社はアーティストや作詞・作曲家に公平な料金を支払うべきだ」と主張する。

今回、TONOはFacebookに対して挑戦する姿勢を明確にしている。

産業紙DNによると、TONOは毎年Spotify、YouTube、Nettflixに対して5億ノルウェークローネの請求をしている。

他者が創作した作品がシェアされ、閲覧者数が増えることにより、Facebook社だけが広告収入で稼ぎ、作り手たちに売り上げが共有されないのは不公平。Facebookだけが支払いを逃れれば、独占市場にもつながるとするのがTONOの言い分だ。

「これほどたくさんの人々がストリーミング音楽を聴いていることは素晴らしいことです。しかし、作品が使用されるからには、著作者にも報酬が支払われることを保証する新しい規則が必要となります。世界で最も巨大な企業の1社だけが、隠れて支払いを逃れようとすることを私たちは受け入れません」と、TONOのディレクターであるストロム氏は27日付のプレスリリースで語る。

ノルウェーだけではなく他国でも共通する国際的な問題であることから、TONOは欧州32か国の姉妹団体と足並みを揃えて、Facebookに強く呼びかけていく準備を開始しているとしている。

Photo&Text: Asaki Abumi

北欧・国際比較文化ジャーナリスト|ノルウェー国際報道協会理事

あぶみあさき。オスロ在ノルウェー・フィンランド・デンマーク・スウェーデン・アイスランド情報発信16年目。写真家。上智大学フランス語学科卒、オスロ大学大学院メディア学修士課程修了(副専攻:ジェンダー平等学)。2022年 同大学院サマースクール「北欧のジェンダー平等」修了。多言語学習者/ポリグロット(8か国語)。ノルウェー政府の産業推進機関イノベーション・ノルウェーより活動実績表彰。北欧のAI倫理とガバナンス動向。著書『北欧の幸せな社会のつくり方: 10代からの政治と選挙』『ハイヒールを履かない女たち: 北欧・ジェンダー平等先進国の現場から』SNS、note @asakikiki

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