なぜ低気圧が接近しないのに雨が降る?関東はひんやり「若葉寒」か:気象予報士解説
18日は日本の南の海上にある前線上に低気圧が発生し、東へ進む見通し。
ところがこの低気圧、陸地から離れたところを通るため、この低気圧の雨雲がかかるのは九州南部が中心です。
それなのに関東に雨予報が出ているのは、「風」のイタズラ。しかもこの風の影響で、気温がぐんと下がってひんやり感じそうです。
やっかいな北東風
18日の関東は等圧線に沿って北東から風が吹く予想になっています。
低気圧が発達するため、低気圧の中心を回る反時計回りの風と合流してこの北東風は強まり、低気圧の中心付近よりもかなり北側、つまり中心から離れたところに雨雲が広がりそうです。
関東に向かって北東から風が吹くということは、三陸沖の海から風が吹くということ。
三陸沖には親潮という、北海道よりも北からやってきた冷たい海流が流れているため冷たい風になり、気温も上がりにくくなります。
また海から吹く風ですから当然湿っていて、傘をさすかどうか悩むような、霧雨のような弱い雨が降りそうです。
前日比マイナス5度で「若葉寒」か
東京では25度を超えた昨日17日から一転、今日18日は最高気温20度の予想。
実はこれでほぼ平年並みですが、一気に5度も下がるとひんやり感じそうです。
札幌、名古屋、大阪なども17日と比べ3~5度低くなるでしょう。
「若葉寒(わかばさむ)」とは、4月下旬から5月にかけて若葉が美しい時期に一時的に気温が下がって寒く感じること。
厳密にはまだ4月中旬ですし、今日18日の気温は「寒い」というほどではないかもしれませんが、北東の湿った風は体感温度を下げる特徴があるため、念のため上着を持って外出するのがおすすめです。