猫が『臭わない』3つの理由とは?“甘い”“香ばしい”においがするのはなぜ?
ではどうして猫は毎日シャンプーをしているわけではないのに、臭わないのでしょうか?それには猫の習性や体の構造に秘密があるようです。
1.猫が『臭わない』3つの理由
1‐1. グルーミングをするから
猫は非常に清潔な動物であり、日常的に自分の毛を舐めてグルーミングを行います。1日の3~5割をグルーミングに費やすといわれ、暇さえあれば自分のメンテナンスをするほどです。
グルーミングにはさまざまな効果がありますが、そのひとつが「お手入れ」です。猫の唾液は基本的にはにおいがなく、殺菌効果もあるといわれます。
そのためグルーミングでセルフお手入れを行うと、体からの余分な皮脂や汚れを取り除くことができて、毛が清潔に保たれるのです。
もともと体臭が少ない動物ですが、こういった猫の習慣が、体臭を抑える大きな要因となっています。
1‐2. 汗腺が少ないから
汗腺が少ないのも、猫が臭わない理由のひとつです。
猫の汗腺は鼻先と肉球だけで、その他の体の部分にはほとんど存在しません。このため猫は汗をかくことがほとんどなく、汗から発生する体臭も非常に少ないのです。
人間はほぼ全身に汗腺が分布しており、汗をかくことで体温を調節しますが、猫の場合は汗による体温調節が行われることはほとんどありません。
これが、猫が臭わない理由のひとつです。
1‐3.日向ぼっこをするから
猫はよく日向ぼっこをしますが、それも猫が臭わない理由にあります。
というのも紫外線には殺菌効果があるため、日光浴をすることで皮膚表面の細菌やカビを撃退できるからです。
また日光は毛の乾燥を促進し、湿気を取り除くのに役立ちます。
湿った環境は細菌やカビの繁殖を促す原因となることがありますが、日光に当たることで毛が乾燥し、清潔でサラサラな状態を保つことができるのです。
日光浴にはこういった効果があるため、猫の体臭を軽減させることができるんですね。
2.猫の「あのにおい」の正体は?
2‐1.猫の「甘いにおい」の正体は?
猫から「洋菓子のような甘いにおい」がするという飼い主さんは、多いようです。猫の体から甘い香りがするって、不思議ですよね。
猫は肉食動物なのにどうして甘い香りがするのか、その理由はまだはっきりとはわかっていません。
しかし猫が食べているお肉や魚などの動物性由来の成分が、甘いお菓子に使われる動物性由来の成分(牛乳や卵など)に似ているので、甘い香りがするともいわれています。
ともあれ猫の体から甘い香りがするのは、ちょっと意外で、可愛らしい感じがしますね。
2‐2.猫の「香ばしいにおい」の正体は?
猫の体臭を「香ばしい」と感じる飼い主さんも、目立ちます。我が家の愛猫のにおいも、甘いにおいよりも香ばしさを強く感じます。
香ばしさの理由もっはっきり分かっていませんが、猫がお日さまが大好きで、よく日向ぼっこをするからともいわれています。
実は猫の毛には日の光を浴びるとにおいが強まる成分があるようで、よく日向ぼっこをする猫は、そのにおいが強まってより香ばしい香りがするのだとか。
そう考えると猫の香ばしいにおいは、お日さまのあたたかさを感じさせてくれるような、とっても心地よいにおいに感じます。
3.まとめ
猫はシャワーをしなくても体臭が少なく、もはや「いいにおい」がするのは、今回紹介したような猫の習性や体の構造に理由があるようです。
「猫吸い」というスキンシップが人気のように、猫のにおいは人間をポジティブな気持ちにさせてくれる秘密があるのかもしれません。
(※猫吸いに依存する人も多いようで、「ドニャック」という造語もあるほど!)
ぜひ猫が嫌がらない範囲で、愛猫の独特のいいにおいを楽しんでくださいね!