【悲報】担任が新任の先生だった…実は超ラッキー&あなたのお子さんが”よい子”な証拠です。
4月に入り新年度を迎え、新しいクラスで新生活が始まった児童・生徒さんも多いでしょう。
そんな中、「新しい担任の先生が誰になるか」というのは子ども以上に親も気になる問題です。
新担任発表で「新任教師だった…...」と落胆の声も
新担任の発表があった日には、
「前年度と同じ先生だったので安心!」
「あの先生で良かった!」
という声がある一方で、
「担任の先生が新任だった……」
と保護者から落胆や不安の声も聞こえてきます。
担任が教員経験の無い"新任"だと不安に思われる保護者の方も多いようです。
しかし、実はその逆。
担任が新任の先生というのは”超ラッキー”なのです。
今回は、元中学・高校教師の私が経験談を踏まえて「なぜ新任のクラスだとラッキーなのか」を解説していきます。
※以下、体験談を元にした話になるため当てはまらないケースもあります。あくまでも参考程度に読み進めてください。
新任のクラスは「実は超ラッキー!」の秘密
新任が担任になるのは、実は超ラッキーなこと。
その理由は以下の3点です。
- 新任のクラスはそもそも"よい子"が集められている
- 新任の先生には"指導教員"が付いている
- クラス運営に"複数の教師"が関わることになる
以下でそれぞれ詳しく説明していきましょう。
秘密①新任のクラスはそもそも"よい子"が集められている
担任が新任の先生だと不安に思う保護者の方も多いと思いますが、実はその逆です。
新任が担当するクラスは「クラス経営がうまくいきやすい」ように配慮されているというのが一般的な学校の方針です。
新任が担任のクラスは落ち着いている
担任1年目の先生がベテランの先生よりもクラス指導力がないことは当たり前の話。
そのため、一部の配慮がない管理職がいる学校を除けば、新任が担任となるクラスはそもそも"落ち着いている良いクラス"が選ばれることがほとんどです。
裏を返せば、新任が担任のクラスなら落ち着いた環境で勉強ができる可能性が高いと言えるのです。
担任が新任のクラスは”よい子”が集められている
例えば、
- 前年度に問題を起こした生徒
- 授業態度などに問題がある生徒
といった子は、新任が担任となるクラスには置かないことが一般的です。
”ちょっと手がかかる生徒”は多くの場合、ベテランの先生が受け持つクラスになることがほとんどです。
※ただし教員不足でそもそもベテランが多くない学校だと若手の先生が受け持つこともあります
そのため、新任が担任のクラスは、
- 生活態度が落ち着いている生徒
- リーダーシップが取れる生徒
- 協調性のある生徒
など、教員側から信頼されている”よい子”が集められていることが多くなっています。
新任が担任のクラスになった場合、お子さんは学校からの評価が高い可能性があるため、むしろ喜んでも良いでしょう。
秘密②新任の先生には"指導教員"が付いている
担任が新任教師だった場合、実は文部科学省で定められている「初任者研修」を最初の1年間で受講することが決まりとなっています。
初任者研修の内容
新任教員は、学級や教科、科目を担当しながら、例に示すような実践的研修を受けること
【校内研修】
◎実施時間数:週10時間以上、年間300時間以上
◎講師:指導教員を中心とする教諭等
◎指導方法例:
- 教員に必要な素養等に関する助言を行う
- 授業のようすを初任者に見せる
- 初任者の授業を観察して助言を行う
【校外研修】
◎実施日数:年間25日以上
◎研修例:
- 教育センター等での講義・演習受講
- 企業・福祉施設等での体験研修
- 社会奉仕体験や自然体験に関わる研修
- 青少年教育施設等での宿泊研修
新任の先生には「指導教員」がいる
文部科学省の規定によって、新任の先生には「指導教員」という立場の先生が必ずつきます。
そのため、クラス経営にも指導が入ります。
こうした事情があるため、指導教員がしっかりしていればクラスで何かトラブルがあっても一緒に考えてうまく対処してもらえるのです。
むしろ一人の先生がクラス運営をするよりも手厚くサポートしてもらえるため、ラッキーとも言えるでしょう。
秘密③クラス運営に"複数の教師"が関わることになる
新任の先生は「校内研修」と「校外研修」によって1年間はかなり多忙です。
研修の関係で学校外での仕事になることも多いため、副担任や指導教員がホームルームを代わりにすることも結構な頻度であります。
そういった事情もあり、担任以外がクラスの様子を見る機会が多くなります。
そのため、複数の教師によってクラスを見てもらえる状態になるため、学級崩壊などが起こりにくいと考えられます。
「新任が担任のクラスで学級崩壊が起きた」という話もありますが、この場合は担任に問題がある以前に、そもそも学校全体がうまく機能していないということです(担任がよっぽど指導力がない場合を除く)。
新任のクラスでトラブルが起こった場合の対処法
ただし、どんなクラスであっても、たくさんの子どもが生活する学校ではトラブルがつきものです。
そんな時、まだ経験の浅い新任の先生がうまく解決に導けないこともあるでしょう。
保護者の方が担任に相談しても
「イマイチ対処してもらえない」
そんな風に感じることもあるかもしれません。
そういった場合には、「学年主任」の先生に相談するのがおすすめです。
学校でのトラブルは、学校全体の問題です。
そのため、担任が解決できなそうであれば、学校に電話をして学年主任の先生に相談してみるのもOKです。
新任のクラスに限らず、いきなり学級崩壊するということはありません。
そのため、トラブルも小さな芽から摘んでおくべきなのです。
学校によって対応は違いますが、トラブルが起きた際には担任に限らず、しっかり話を聞いてくれ対応してくれる先生を探すのも大切ですよ。
学校がダメなら教育委員会へ相談を
2021年度の小中高等におけるいじめの認知件数は61万5,351件と過去最多になっています。
参考資料:いじめの状況及び文部科学省の取組について
しかし近年では、いじめ問題等で学校が対応しなかったことが問題となるケースも増えています。
そのため、最終的に学校が何も対応してくれない場合は「教育委員会」に相談するのが良いでしょう。
以下に各教育委員会が設置している相談窓口一覧を書いておきますので、いざというときはこちらを検討してみてくださいね。
各教育委員会が設置している相談窓口一覧
(1)児童生徒本人が相談できる(対面相談)窓口一覧表(PDF)
(2)児童生徒本人が相談できる(電話相談)窓口一覧表(PDF)
(3)児童生徒本人が相談できる(SNS・メール相談など)窓口一覧表(PDF)
(6)保護者が相談できる(SNS・メール相談など)窓口一覧表(PDF)
まとめ
新しい担任の先生が新任の場合、心配に思う保護者の方もおられるでしょう。
しかし、上記のように実際には割とうまく行くケースが多いのが事実です。
また、若手の先生だからこそ生徒にとっては親しみやすいというメリットもあります。
情熱を持って一生懸命生徒たちに関わってくれると思いますので、ぜひ温かい目で見守ってあげてください。