今年の梅雨は全国のあちこちで大雨になっています。きょう27日(月)も九州北部などには梅雨前線や湿った空気による雨雲がかかり、大雨になった所もありました。

これまでは東～西日本が大雨の中心でしたが、あす28日(火)は宮城県を含む東北南部で大雨になる見込みで、土砂災害や川の増水に警戒が必要です。

2つの高気圧の狭間で梅雨前線活発化

きのうは東海、きょうは九州で大雨になっていますが、その原因は梅雨前線に向かって流れ込む南からの暖かく湿った空気です。

今、日本の南東で太平洋高気圧の力が強まっているのですが、この高気圧の縁を回るようにして暖かく湿った空気が送り込まれていて、これによって前線周辺で雨雲が発達しやすくなっています。

さらにあすはこの梅雨前線上に低気圧ができるため、一層雨雲が発達しやすくなる見込みです。

しかもこれだけならば、南からの力によって梅雨前線は北上し、梅雨明けの方向に向かってもおかしくはないのですが、あすにかけては別の登場人物が現れます。

それがオホーツク海高気圧です。

あすはオホーツク海高気圧が南下し、梅雨前線が北上するのを抑えようとします。この2つの高気圧の間で、行き場をなくした梅雨前線は東北南部付近に停滞する見込みです。

しかもこのオホーツク海高気圧は、冷たい海風を送り込むため、前線や低気圧の周辺では暖かい空気と冷たい空気がぶつかり合い、さらに雨雲が発達しやすくなります。

前線や低気圧による雨雲がかかり続けることで、あすは山形県を中心とした東北南部で大雨になる見込みです。

宮城県もこの梅雨一番の大雨に

梅雨前線や低気圧による雨雲は、宮城県にも一日中かかり続ける見込みで、雨雲が宮城県から完全に抜けるのはあさって29日(水)となりそうです。

断続的に活発な雨雲もかかり、総雨量は宮城県西部を中心に100ミリを超える所もある見込みです。

今年の梅雨、九州などで降った大雨に比べると小さな数字ではありますが、宮城においては小規模な災害が起き始める雨量ですし、この梅雨においては一番の大雨と言えます。

土砂災害や川の増水などに警戒をしてください。