石田秀芳二十四世本因坊は囲碁だけじゃない。なんでも〇〇するのです
囲碁観戦に欠かせないものといえば、「解説」です。トッププロの碁は、アマチュアが見ているだけでは、理解できない部分が多いもの。碁の内容はもちろん、対局者の心理などを説明して、読者や視聴者の碁の理解を深めてもらうのが、解説者の役割です。
解説者の第一人者、石田秀芳二十四世本因坊の逸話をご紹介しましょう。
石田秀芳二十四世本因坊の本名は石田芳夫(九段)。「秀芳」は本因坊を獲得したときに名乗る号です。
対局日の木曜日には、午後になると日本棋院記者室にやってきて、その日打たれている碁を並べている姿をよくお見かけします。同世代の武宮正樹九段でも最近は碁を見るとき、盤上に並べるのではなく、パソコンのマウスをカチカチ操作して経過を見ることが多いのですが、石田先生はすごいスピードで並べます。
石田先生はよく挑戦手合の立会人を務められますので、3泊4日の間、ご一緒する機会が何度もありました。
挑戦手合には、新聞社の囲碁担当記者以外にもデスクや設営担当者らスタッフが何人も同行します。碁を全く打てない人も少なくありません。そんな人たちに、石田先生は必ず碁のルールを丁寧に解説し、褒めながら打てるようにするのです。石田先生から直々に教われるとは、なんてラッキーなかたがたなんでしょう、と思いながらいつも見学していました。
この記事は有料です。
内藤由起子の「花見コウ」〜囲碁観戦記者 ここだけの話〜のバックナンバーをお申し込みください。
内藤由起子の「花見コウ」〜囲碁観戦記者 ここだけの話〜のバックナンバー 2021年3月
税込330円(記事3本)
2021年3月号の有料記事一覧
※すでに購入済みの方はログインしてください。