『OKグーグル』先生で知る 『ロヒンギャ』スマートスピーカーは21世紀の家庭教師だ
KNNポール神田です。
2018年、朝、目覚めて一番最初に発する言葉が大きく変わった…。それは、「Alexa おはよう」 か 「ねぇ Google おはよう」に完全に変わったことだ。
『ウェイクワード』は、圧倒的にAlexaのほうが呼びやすい。Googleは「OK Google」か、「ねぇ Google」と2音節で呼びかける必要があるからだ。Alexaを搭載したAmazon Echoと Google Assistantを搭載したGoogleHomeは、ユーザーにとって、決して良きライバル関係とは言えないが、相互の技術革新は日々すさまじい。AmazonのEchoとGoogle Homeはそれぞれ長所が違う。Alexaは音楽を聞く時にBTスピーカーを選べたりするからだ。
また、ペットのヨウムがAlexaに呼びかけて、amazonに注文してしまうという珍事件も発生しているから新たなテクノロジーの登場には、社会環境の対応が常に必要なことがわかる。
Google Homeの『ショートカット』で自分の音声でコマンドを登録する
Google Homeの場合は、簡単な『ショートカット』で自分の音声でのカスタマイズが可能だ。
Google Homeのアプリからショートカットを設定する方法
「Google Home」アプリを開き>「三」のメニューから>「その他の設定」>「機能」「ショートカット」 を選択
実際の登録画面は動画を参照していただきたい…
「ポモドーロ」で30分タイマー
「仮眠」で90分タイマー
「あれあれ」で日経電子版
「それそれ」でnhkニュースを設定してみた。
「OKグーグル あれあれ(日経電子版に設定)」、「OKグーグル それそれ(NHKニュース)」で、いつでもニュースを自分の言葉で設定できる。「OKグーグル ポモドーロ」で25分間のポモドーロ集中タイムを設定したりもできる(筆者は30分で設定)。忙しい時ほど、「OKグーグル 仮眠」で90分の「ノンレム睡眠」+「レム睡眠」の最小単位の仮眠を取る。もはや、スマートスピーカーが、ライフハックやマネージメントツールにまでなっているのだ。
ニュースをきっかけに知識が深まるスマスピ家庭教師
ミャンマーのニュースの中で、「ロヒンギャ」という聞きなれない言葉が聞こえてきた。その時にすかさず、Google Homeに質問する。従来のニュースだと、一旦、ストップしてまで調べようと思わないが、Google Homeだとニュースをポーズ停止しなくても、自動的にそこで止まってくれるからだ。
『OKグーグル 「ロヒンギャ」ってなんですか?』 と聞くと、『ウィキペディアでは、「ロヒンギャとは、ミャンマーのラカイン州に住む人々である」 とされています』と瞬時に答えてくれる。
これだけでもニュースへの理解度が圧倒的に上がる。
その後、ニュースは中断したところから再開されるのだ。
詳しく調べようと思えば、あとでネットでググれば良いわけだ。GoogleHomeの履歴にも質問が残っているからあとでまとめて調べられる。
ニュースで知らない言葉に出会ったときに、すぐその場で調べられるのは理想の学習環境といえる。このまま進化していくと、学校で習うよりも倍速で社会の学習ができそうだ。しかも生きたニュースを相手に。小中高生にとってもこの環境は親がぜひプレゼントすべき環境だと思う。スマホの黙読だけでなく、耳からの情報も同時に得られるからだ。
これは、小さな子供にとっても、「お父さん…○○って何?」で解決できないことを調べるきっかけだったが、Googleでなんでも調べ学習をすることができる。今までの学習は、辞書や書物を所有している人などの圧倒的な情報へのアクセスが有利だった。しかし、興味を持って次から次へと調べる事ができることによって学習格差は確実に小さくなる。もはや学校はリアルな「社会」を経験するコミュニケーションの場へと変化すべきなのかもしれない。
英語ニュースでグローバル人材育成を家庭から
もちろん、英語ニュースを登録しておけば、1日中、世界の英語ニュースや外国語でニュースを聞けるという、まるで外交官の家庭で暮しているような暮しも経験できるのだ。これは、日本語のテレビやラジオだけを聞いて育つのと大いに異なる学習環境を簡単に手に入れることができる。英語を耳から聞き続けることによって、早期に「英語耳」が形成される。1000時間の英語を聞こうとすると1日に3時間も英語を聞く機会が必要だ。しかし、Google Homeで海外ニュースを設定しておけば、一日中でも英語漬けの日々を送ることができる。URLを打つ必要もない。費用もかからない。わずかな電気代だ。
筆者のように英語の学習に学校だけで10年。社会人になってからも25年も英語の勉強をしているオトナがいることが不幸だ。56年の人生のうち35年も英語を勉強している…人生の6割だ…。それが10代のフィリピン人にスカイプ英語で習うという毎日だ(笑) 。日本の英語をしゃべれない人から英語を習う学校教育から子どもたちを救うことが可能だ。
『Google Homeを英語学習に利用する方法』
Google Home アプリを開き、左上の【三】メニューから
'''【その他の設定】→【設定】→【ニュース】→【ニュース提供元の追加】→【日本語】をクリック→【英語(アメリカ合衆国)】を選択
→ニュースを選び→【ニュース】に戻り→順序を変更】で読み上げる順番を選ぶ→'''
https://news.yahoo.co.jp/byline/kandatoshiaki/20180110-00080299/
スマートスピーカーによって、『ニュース』が、いろんな興味関心のきっかけの窓口になってくれるだろう。
知らなかったアーティストと楽曲とのセレンディピティ
英語ニュースよりも、一番、使っているのが、「ねえGoogle 音楽をかけて」の無料Spotifyだ。ほぼこれは1日中かけている。
気になる音楽が鳴ると、「ねえGoogle 誰の曲ですか?」と聞くのだ…
アーティスト名と曲名がわかる。今度は、そのアーティスト名「バリー・マニロウ」で検索。
「ねえGoogle 『バリー・マニロウ』の曲をかけて」
「Spotifyから『バリー・マニロウ』のチャンネルをおかけします」
今まで、「コパカバーナ」しか知らなかったバリー・マニロウの関連ミュージックに今日はとってもハマっている。
スマートスピーカーは、英語の勉強にニュースに音楽に…。
テレビが本当にいらない時代に突入しそう…。
そして、インターネットが、指先からではなく、人間のインタフェースの声で反応してくれる時代になった。
すでにカメラが搭載され、今度は呼びかけなくても、手をふって表情だけで、反応してくれるような時代になるのは確実だ。
つまり、パーソナルコンピュータからスマートフォンへ、スマートフォンから、スマートデバイスというIoTの潮流は、長年一緒に暮した奥さんや旦那さんとの関係性により近い、お互いの空気が読み取れる間柄になっていくのだ。