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45歳シングルマザー。12年前に離婚。恋愛のバリエーションは知りません~おみおじリポート(119)~

大宮冬洋フリーライター
「いい意味で生活感がない美人」とマチコ先生が絶賛する女性の登場です。(本人提供)

独身の今でも「そこそこ幸せ」でなければ幸せな結婚を手にしにくい現実

※2022年9月23日追記。嶋中さんは半年間の受けオネット期間を終了し、自動退会日を迎えました。残念ながらオネットでは良きご縁をご紹介できませんでしたが、彼女の幸せを祈りつつ見送りたいと思います。

 こんにちは。大宮です。自分の周囲にいる独身男女の婚活を前のめりで支援する「お見合いおじさん活動(略称:おみおじ)」を婚活パーソナルトレーナーのマチコ先生と一緒に推進しています。僕の読者(この記事を読んでいるあなたも該当します)で「そろそろ結婚したい」という人をオネット(大宮ネットワーク)にお迎えし、良縁を結ぶことをお手伝い中です。本連載ではその活動の一端をレポートしています。オネット会員の種類(受けor攻め)と募集についてはこちらをご覧ください。

 幸せになるために結婚するのだけれど、すでにそこそこ幸せでない人は良き結婚を手にしにくい――。不平等だけど冷然とした現実です。精神的に不安定だったり自説にこり固まったりしていると、他人の良い面ではなくマイナス面ばかり目につきやすくなるからです。信頼や愛情とは遠いところに身を置いた挙句、認め合い補完し合うことが難しい相手をわざわざ選んでしまったり。

 大人に求められる「自立」とは、周囲に頼りながらも自分をそれなりに健康でご機嫌な状態にできることだと僕は思います。すると余裕が生まれるので、他人や社会にもエネルギーを割くことができ、結果として同じように自立したパートナーや友人を作れるのではないでしょうか。というわけで、オネットではメールでのやりとりとZoom面談によって会員を選ばせてもらっています。キーワードは「精神の安定」と「健全な自信」です。

茶道の心得がある嶋中さん。「ふと飲みたくなると抹茶を飲みます。茶室の炭の匂いや茶道の所作など好きなので、いつかまた習いたいです」(本人提供)
茶道の心得がある嶋中さん。「ふと飲みたくなると抹茶を飲みます。茶室の炭の匂いや茶道の所作など好きなので、いつかまた習いたいです」(本人提供)

娘が巣立った後もパートナーとして一緒にいられる人がいたらいいなと思います

「今が幸せそうな様子が伝わってきます! 仕事もしっかりされていて娘さんとの生活は成り立っているのに、いい意味で生活感がない美人。声も可愛い!」

 お世話係のマチコ先生がこう絶賛するのは埼玉県に住んでいる嶋中優子さん(仮名、45歳)。都内にオフィスがあるメーカーの正社員です。

「出身は西日本です。大学は関西で、就職してしばらくは大阪にいましたが、転職して関東に来ました。結婚したのは28歳のときで、娘が生まれて、33歳のときに離婚。これまで多くの男性と付き合ってきたわけではないので、恋愛のバリエーションは知りません(笑)」

 軽い自虐ネタを明るく話せる嶋中さん。精神が安定し、自己肯定感が高い証拠だと思います。そんな嶋中さんは使命感を持って働ける仕事に就けていると謙虚に語ります。結婚相手に経済的に頼りたい気持ちはないとのこと。

「家族の人数が増えると楽しそうだし、娘が巣立った後もパートナーとして一緒にいられる人がいたらいいなと思っています」

 愛娘と愛猫に囲まれた生活はすでに幸せだけど、家族が増えたらもっと楽しそう。まさに健全な婚活姿勢だと僕たちは感じました。

こちらは自作の「キーライムパイ」。「急に食べたくなり、初挑戦しました。次回は砂糖を控えめにします(笑)」(本人提供)
こちらは自作の「キーライムパイ」。「急に食べたくなり、初挑戦しました。次回は砂糖を控えめにします(笑)」(本人提供)

条件で同性と比較検討されるのが婚活。あなた自身は条件より気持ちを優先できますか

 嶋中さんは婚活の未経験者ではありません。結婚相談所に入ってお見合いをしたこともあるとのこと。

「シングルファーザーの方と臨んだお見合いでは話が弾んで楽しかったのですが、『子どもにきょうだいを作ってあげたいから』とお断りがあって複雑な気持ちになりました。その方のお子さんのきょうだいとして、うちの娘は受け入れてもらえないのかと……。そこから婚活に少し消極的になっていたように思います」

 子育て中の人が直面しがちな問題ですね。一口に「独身」と言っても人にはそれぞれの事情があります。それを受け入れてもらうことは結婚の必須条件ですが、まずは当人同士が惹かれ合って打ち解けることが大前提。愛情を感じる相手の条件であれば少々難易度が高くても乗り越えられるけれど、そうでなければわざわざ苦労や変化の中に身を投じようとは思わないからです。

 オネットを含めた婚活は、年齢をはじめとする条件面で同性と比較検討されてしまいます。それが普通の恋愛結婚との一番大きな違いです。比較されて落とされるのは辛いことですが、お互い様だと思うしかありません。そして、自分のほうはできるだけ「条件」よりも「気持ち」のほうを優先させることが肝要だと僕は思います。

小さい頃から猫が身近にいるという嶋中さんの愛猫たち。猫嫌いでない男性との出会いを待っています。
小さい頃から猫が身近にいるという嶋中さんの愛猫たち。猫嫌いでない男性との出会いを待っています。

元気な方ならば年齢は問いませんし、シングルファーザーの方はむしろウェルカムです

「結婚相手に求めることは特にありません。一緒に暮らすので喫煙者の方だけは難しいのですが、娘と猫たちを家族として受け入れてもらえるならば大丈夫。お互いに思いやりと信頼の持てる関係でありたいです」

 このように言い切ってくれる嶋中さんは、明らかに「条件」よりも「気持ち」を優先できる人です。結婚に求めるのは愛情と信頼のみだと考えていいでしょう。

「元気な方ならば年齢は問いませんし、シングルファーザーの方はむしろウェルカムです。家族は多いほうが楽しいですから。私は一人で行動するのも平気なので、家庭生活を一緒に作ることがベースにあるならば、休日などは別行動でも問題ありません」

 話を聞けば聞くほど、嶋中さんは自立した女性だと感じます。婚活の場でごくたまに出現する「掘り出しもの」です。僕が独身だったらお見合い申し込みの手を挙げていますよ。残念ながら他の男性に譲ります。早い者勝ちです!

新緑の季節は毎年ワクワクするという嶋中さん。今年は良き相手とお花見に行けたらいいですね!(本人提供)
新緑の季節は毎年ワクワクするという嶋中さん。今年は良き相手とお花見に行けたらいいですね!(本人提供)

※文中の受けオネット会員は仮名です。嶋中さんの詳細プロフィールやマチコ先生と大宮による超実践的婚活アドバイス(ヤフーの有料記事です)を読みたい方(=攻めオネット会員になりたい方)はこちらをご覧ください。

フリーライター

僕は1976年生まれ。40代です。燦然と輝く「中年の星」にはなれなくても、年齢を重ねてずる賢くなっただけの「中年の屑」と化すことは避けたいな。自分も周囲も一緒にキラリと光り、人に喜んでもらえる生き方を模索するべきですよね。世間という広大な夜空を彩る「中年の星屑たち」になるためのニュースコラムを発信します。著書は『人は死ぬまで結婚できる』(講談社+α新書)など。連載「晩婚さんいらっしゃい!」により東洋経済オンラインアワード2019「ロングランヒット賞」を受賞。コラムやイベント情報が読める無料メルマガ配信ご希望の方は僕のホームページをご覧ください。(「ポスト中年の主張」から2017年3月に改題)

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